東 えりか
2008年に書評家として独立。「週刊新潮」と「ミステリーマガジン」などでノンフィクションの書評担当のほか、「信濃毎日新聞」の書評委員。現在は小説の書評の仕事と半々。「NEWS本の雑誌」の記者でもある。好んで読むのは科学もの、歴史、古典芸能、冒険譚など。
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『アトムの心臓「ディア・ファミリー」23年間の記録』余命10年、娘を救う人工心臓の開発に挑んだ町工場の矜持
2024年7月8日新型コロナパンデミックのころ、通常では救命困難な重症呼吸不全患者のためECMO(体外式膜型人工肺)を装着した姿がニューズ映像とな…more
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『死の貝 日本住血吸虫症との闘い』著者、小林照幸にあの頃のこと訊く
小林照幸『死の貝 日本住血吸虫症との闘い 』(新潮文庫)が注目されている。4月24日に上梓されて以来、現在4刷、累計2万6…more
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『シャーロック・ホームズの護身術 バリツ 英国紳士がたしなむ幻の武術』その正体とは?
「明鏡止水 武のKAMIWAZA」というNHKの番組をご存知だろうか。格闘家でもある俳優の岡田准一が司会を務め、武道各流派を率いる一…more
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『ライチョウ、翔んだ。』このままでは絶滅する…。難題を解決することはできるのか?
2024年6月21日2015年8月、衝撃的な写真が新聞に掲載された。北アルプスのライチョウがニホンザルに捕食されている姿が初めて撮られたのだ。ライチョウ…more
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『硫黄島上陸 友軍ハ地下ニ在リ』今も1万人の遺骨が見つからない。日本政府に遺骨収集への考え方を問う
2024年5月16日太平洋戦争末期、小笠原諸島の硫黄島でアメリカ軍と栗林忠道陸軍中将率いる日本軍の激戦があったことは、クリント・イーストウッド監督の映画…more
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ボクシングから駅伝までスポーツ三昧だ!(本の雑誌3月 春宵かくれんぼ号)
2024年5月6日ボクシング、駅伝、サッカー、ラグビー…。年末年始はスポーツ観戦三昧という人は多かっただろう。 森合正範『怪物に出会った日…more
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味の素営業マンの密着ルポ『地球行商人』がすごい!(本の雑誌2024年2月 綿入れ雪おろし号)
2024年5月5日外国人が日本を観光したいという大きな目的のひとつが「食」だという。一昔前のようにスシ、テンプラの時代は過ぎ去り、ラーメンや牛丼など、…more
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マレーシア出身医師の一代記『逆転力、激らせろ』が面白い!(本の雑誌2024年1月 鏡餅てんてこ舞い号)
2024年5月4日なんと16年ぶりにこのコーナーを担当させてもらうことになった。北上さんのいない本の雑誌にまだ違和感があるけれど、全力で面白いノンフィ…more
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『もしも世界からカラスが消えたら』『カワセミ都市トーキョー』”鳥ノンフィクションに外れなし!”
2024年5月2日鳥ノンフィクションに外れなし 長くノンフィクションを読んでいるからこそ、確信をもっていえる。私は鳥好きではないが、「鳥」が魅力的な生…more
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『私がしたことは殺人ですか?』25年の時を超え、もう一度「尊厳死」を問う
2024年3月5日、京都地裁はALS(筋萎縮性側索硬化症)の女性患者に関する嘱託殺人及び別の殺人罪に問われた医師、大久保愉一被告に懲…more
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『涙にも国籍はあるのでしょうか 津波で亡くなった外国人をたどって』東日本大震災13年目にあの人を思い出す
2024年3月15日新聞や放送局といった組織に属する記者と、フリーランスのジャーナリストの立場は全く違っている。大手メディアを背中に負う取材陣は恵まれた…more
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『MOCT 「ソ連」を伝えたモスクワ放送の日本人』日露をつなぐラジオの架け橋
2024年2月6日2022年2月24日、ロシア連邦がウクライナへ軍事侵攻を開始した。ロシアは東側諸国の多くを敵にまわし、カレンダーなどでマッチョな姿を…more
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『それでも私は介護の仕事を続けていく』追い詰められても立ち上がる施設利用者と介護者たち
12年前『驚きの介護民俗学』(医学書院)という本を書店で見つけた。著者の六車由実さんは『神、人を喰う』でサントリー学芸賞を受賞した民…more
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『セカンドキャリア 引退競走馬をめぐる旅』競馬業界のタブーに挑む衝撃のルポルタージュ
2023年の有馬記念を制したのは前年の日本ダービー馬「ドゥデュース」だった。騎乗の武豊に「千両役者ここにあり」とアナウンサーが叫ぶほ…more
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『The Tokyo Toilet』「PERFECT DAYS」が作る新しき聖地巡礼の旅
2023年も押し詰まった、ある日のあさイチの映画館。シネコンで一番広いスクリーンなのにほぼ満席だ。「PERFECT DAYS」が公開…more