栗下 直也
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『最後の角川春樹』角川文化を生み出した “メチャクチャ”な出版人
2022年1月29日文庫ブームの仕掛け人、映画界の風雲児、俳人、宗教家。角川にはいろいろな「顔」がある。近年は、6回の結婚歴や木刀を1日3万回以上も振っ…more
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『死体格差 異状死17万人の衝撃』異状死体解剖率は1割程度 日本の死因究明が抱える問題
2021年12月11日"本書は、海外では8割近い国もある解剖率が1割程度にとどまる日本の現実や、国内でも死ぬ場所によって解剖されるかどうかが決まる地域間格…more
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『ダンカンの企画書』テレビ黄金時代の番組企画と令和のコンテンツとの共通点
2021年11月6日"著者はタレントとして広く知られているが、放送作家としても「天才・たけしの元気が出るテレビ‼」「風雲!たけし城」など多くの人気テレビ…more
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『部活動の社会学 学校の文化・教師の働き方』「保護者の期待」も影響 過熱する部活動の問題を分析
2021年10月2日"部活動が維持・存続できているのは多くの教員の犠牲によるものだ、という現実は誰もが直視すべきだろう。最近は、部活動を地域クラブに移行…more
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『仁義なき戦い 菅原文太伝』日本映画界のスター その魅力の源泉に迫る
2021年8月28日スターも人間だ。人々はスターを一語で括ろうとする傾向があるが、人間はそう単純ではない。本書は、複雑さが人を引きつけ、つかみどころのな…more
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『経理から見た日本陸軍』「マレーの虎」の働きかけも 実は先進的だった陸軍経理
2021年7月17日"戦争にはお金がかかる。多くの燃料や弾薬が必要になるし、軍需補給にも人員や物資が大量に投入される。だが、国の一大事とはいえ、それらを…more
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『中世ヨーロッパ ファクトとフィクション』「暗黒時代」という神話はなぜ生き残ってきたのか
2021年6月12日「中世ヨーロッパ」と聞いて、何を思い浮かべるだろうか。「疫病と飢饉」、「魔女狩り」、「異端審問」……。代表的なものを挙げたが、いずれ…more
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『ソニー 半導体の奇跡 お荷物集団の逆転劇』経営と現場との板挟み 苦闘する管理職の視点
2021年4月24日"本書は社内の傍流事業が基幹事業にいかにして成長したかを描いているが、企業物語にありがちな技術者たちの情熱と涙の記録ではない。技術は…more
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『戦前尖端語辞典』新語・流行語に見る「言葉」 今も昔も変わらないあり方
2021年3月20日"寝る前に読む本、通勤時に読む本と状況に合わせて本を読み分けている人は少なくないだろう。私もそのひとりだが、意外に難しいのがトイレで…more
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『堕ちたバンカー 國重惇史の告白』「住銀を救った男」が銀行を追われた理由に迫る
2021年2月20日著者は國重氏の部屋で銀行時代の辞令をいくつも見つける。そして、本書の最後で國重氏に問いかける。なぜ銀行を離れなければならなかったのか…more
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『医療現場は地獄の戦場だった!』社会構造のゆがみがウイルス蔓延につながる
2021年1月2日"米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、世界の新型コロナによる死者数が170万人を超えたという(2020年12月22日時点)。最…more
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『元号戦記 近代日本、改元の深層』元号決定過程の秘密 「密室政治の極致」に迫る
2020年12月5日本書は、多くの人は想像すらしないような特命を帯びた人がこの国にいることを教えてくれる。だが、それだけではない。元号制定の謎を解き明か…more
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『ルポ新大久保 移民最前線都市を歩く』自ら移り住んだ著者が多国籍タウンの今を活写
2020年10月24日東京・新大久保といえば韓国のイメージが強い。韓流アイドルの関連グッズや化粧品を求めて客が押し寄せる光景はテレビでもおなじみだ。だが、…more
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『ドキュメント 感染症利権 医療を蝕む闇の構造』国民の健康より省益優先、感染症の意思決定の歴史
2020年9月19日"「隔離」は感染症対策の基本だが、元患者や家族が日常生活を送れなくなるのは異常だろう。例えば、ハンセン病は21世紀になってようやく、…more
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『スポーツ・アイデンティティ どのスポーツを選ぶかで人生は決まる』「皆が野球」ではない、スポーツ選択を考える
2020年8月8日本書は文化論であり、組織論であり、教育論でもある。組織内のコミュニケーションに悩む人ならば、上司や部下がどのようなスポーツの経験者か…more