いやはやびっくり!HONZの客員レビューに、ビル・ゲイツが登場した。(レビューはこちら)まさに世界最強の食客。すごい! いつか、朝会にもきてくれるだろうか?
◆さて、10月4日の朝会の後半は少し遅刻してきた新井文月。最近は体操教室も始めたみたいだ。
礼服を「らいふく」と読むのは天皇など特別な人が正式な儀式に着る特別な衣装だから。この本、非常に美しい。神代文字の本はふーんと聞いているだけだったが、江戸時代の風刺画、大津絵はちょっと面白そう。ピカソも収集していたそうだ。
◆ 仙台への出張前に途中下車して参加した仲野徹。
バイオロギングとは野生動物になんらかの発信機を付けて、生態を観測すること。様々な技術が駆使され、常識が覆えされる。『友達の数は何人?』のロビン・ダンバーの本は1998年に出た作品の新装版。500万年にわたる言葉の進化を俯瞰する。最後の本は先生のテッパンねた。1年後の先生の姿が楽しみだ。
◆そろそろ2016年のベスト本セレクションを始めなければならない東えりか
ドキュメンタリ映画の配給会社に勤めるメンバーのアーヤ藍に薦められた観た『抱く(ハグ)』という映画は福島原発を取材していた女性監督が妊娠に気づき、避難する姿のセルフドキュメンタリ。その監督が自然エネルギーを取材した本。古代史、とくに神道のことについては戸矢学の著作に私は信頼を置いている。最後は大好きな鳥本。イギリスの鷹匠とは面白そうではないか。
第二次世界大戦の裏、というか今まで明らかにされてこなかった歴史が、次々と著作物になってきている。陸軍中野学校が育成していた少年ゲリラの事実をNHKが調査したものや、ホロコーストの真因を丁寧に解き明かす『ブラックアース」は、時間が経ったからこその本。冷戦時代の記憶も朧になってきたが、CIAが絡む二重三重のスバイ譚はぜったいに面白いと思う。
◆選書がぶれない塩田春香。みんなが楽しみに待っている。
本人もクマに襲われそうになった経験を持つだけに、つり人社のこの本には思い入れが強い。今年は特に襲われたというニュースが多い。山に行く人は要注意。山本素石は山釣りの大家だが、もう一つの顔としてツチノコを全国に広めた人でもある。いまもう一度、ツチノコ。3冊目を出した途端、隣りの麻木が「ギャー」と言った。「最近、きれいなゴキブリを飼うのが人気ですよ」とクマムシ先生の堀川が教えてくれた。
◆レビューの速さではHONZメンバーでも1、2を争う冬木糸一
幽霊は絶滅危惧種なんだそうだ。世の中が明るくなり、いろいろな事象が科学的に解明されてしまうと、滅多に本物には出会えない。ビル・ゲイツも絶賛のこの本、冬木のレビューはこちら。「ポケモンGO」の流行で、ゲームの間口がまたひとつ広がった。ビデオゲームの最前線はこうなっている。
◆転職したばかりの田中大輔。週刊新潮でも月一でビジネス本のレビューを連載中。
今回いちばん笑いを取った本が『はにわ』。著者のまりこふんは古墳を「かわいい!」という視点でひも解き、古墳めぐりの楽しさを多くの人に知ってもらいたいと活動する古墳シンガーだそうな。酒飲みの極意は栗下に聞けばいいような気がするし、昭和のユーモアは仲野徹にまかせろ。メンバーは多士済々。
◆もちろん正装のクマムシ帽子をかぶって登場。堀川大樹
「アルマ」を使った第一線の研究者たちが、どれだけこの望遠鏡が素晴らしいかを語る。大論争が巻き起こっている『外来種は本当に悪者か?』に対して他の専門家の本を、専門家の堀川はどう読むのか。オリンピックを見ていると、人間ってこの先どうなるんだろうなあと思ってしまう。
◆編集を担当した森田真生『数学する身体』が小林秀雄賞を受賞した足立真穂
珍しい本をどこからか見つけてくる足立。彼女の推薦本をここにアップするだけで一苦労だ。京都の「恵文社一乗寺店」の元店長、堀部篤史さんの新しい書店「誠光社」で仕入れてきたらしい。3冊目は今あるダムで電力は賄えるという本。
欲しいと思っても、簡単に手に入るわけではない本は魅力的。本との出会いの面白さはそこにあるのだと思う。全国各地で本屋さんは激減しているが、それでも書店に行って現物を見てほしいと思う。
ここでオブザーバーが一人飛び込んできた。日経BP社の柳瀬博一さんだ。ラジオ出演前にHONZ朝会の取材だという。
共著者であるこの本は画期的な教育現場の本だ。
柳瀬さんオススメの本はこちら。
ロック世代には垂涎の本。今年はミュージシャンの自伝がたくさん出た印象がある。
さて出席者の本はここまで。55冊の魅力的な本がずらりと並んだ。あなたはどの本を手に取りますか?