「面白そう!だけど買えないっ!」でおなじみのこのコーナー。色々と理由をつけて2週に1度ぐらいの更新にしようと思っていたのですが、持ち前の正義感がそれを許してくれません。
なんといっても今週は、あの伝説の奥義が飛び出してしまったわけです。それではさっそく、今週の人気記事の中からAmazon在庫切れの本を紹介していきましょう。
今週SOLD OUTになったのは、栗下直也のレビューによる『はたらかないで、たらふく食べたい』。さすがメルマガ編集長(以下、メルヘン)、やるときはやるものです。しかも調べていくと、さらに衝撃の事実が明らかになりました。
2015年2月に発売された『学生に賃金を』(栗原 康・著)→SOLD OUT
2013年12月に発売された『大杉栄伝 永遠のアナキズム』(栗原 康・著)→SOLD OUT
2008年6月に発売された『G8 サミット体制とはなにか』(栗原 康・著)→SOLD OUT
なんと、『はたらかないで、たらふく食べたい』以前に出された本を含めると、4冊もSOLD OUTになっているではありませんか!
これまでお伝えするのを忘れておりましたが、実は同著者の書籍を4冊同時にSOLD OUTさせると役満扱いになるんですね。業界筋で「役満SOLD OUT」と呼ばれるこの大技。日本で5人しか使い手がいないと聞いておりましたが、こんな身近に存在しているとは、思いもよりませんでした。天晴れです。
ところが…です 。メルヘン本人も薄々気付いていたように、本書のレビューについては発売後3カ月以上過ぎてからの紹介になっておりました。このケース、ややこしいのですがフリテン扱いになります。メルヘンがフリテン、リズムも非常に良いですね。
ああ、何ということでしょう。役満にしてチョンボ。本来全てのポイントが剥奪されるところですが、メルヘンはそもそもポイントを保持しておらず、剥奪されようもなかったのは不幸中の幸いといったところでしょうか。もし街中でメルヘンを見かけたら、「メルヘン、フリテン!」と優しく声を掛けてあげて欲しいものです。
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と、まあくどくど書いてきましたが、僕が本当に伝えたかったのは、人を蔑むときはただ蔑むのではなく、少し持ち上げてから蔑んだ方が効果的である、という哲学的考察についてです。これ多分、夏休み明けの全国模試で出題されると思いますよ。先生からは、以上です!
HONZ編集長 内藤 順
※アマゾンの在庫状況は執筆時点のものです