2月9日(日曜日)の朝は真っ白だった。東京は45年ぶりとも言われるほどの大雪が降った。これから数日は足元が怖い。みなさん、転ばないようにどうぞお気をつけて。
さて、「今月読む本 その2」はいつものように欠席者の3冊から。コメントは本人からのものです。
本づくりに際しての姿勢がエッセイにまとめられておりますが、本への愛情が装丁にもあふれており購入しました。
6人いた写楽説で、メインは女性だったという論理で展開されます。
NYから発信された近代アートの歴史を纏めてます。日本美術史よりためになりそうですが、マニアックなので万人ウケはしません。
一押しは、ご贔屓、最相葉月さんの『セラピスト』。中井久夫と河合隼雄の話かと思いきや、さいごにちょっと驚かされる一冊です。
オランダの安楽死事情です。ここまでは日本では絶対に無理。
こういう随筆を書ける人がいるんですねえ。すばらしい。
オフィシャルムックとのことです。田中大輔、垂涎?
X-knowledgeの解剖図鑑シリーズ。著者は違いますが『住まいの解剖図鑑』の続編という位置づけのようです。読んでいるだけで片付いた気になる。
由来の推測がおもしろいです。
普段使っている道具が新鮮にみえるかと。
インドと中国の今の暮らしがわかっておもしろいです。
コメントがない本は推測するしかないけど、栗下の『開成調教師』ってそそられるなあ。ここまで書いてきてポチってしまった本が3冊。買うかどうかは、あとで考える…
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さて、ここからはオマケの3冊。今回の朝会、実はここからが面白かった!
東 えりか
麻木久仁子
まじめな研究から詐欺師まで、一度外から手を加えたら永久に動き続ける機械は、人類の夢だった。原子力もそのひとつ…
成毛眞
「あたし、それ読みました!」と遠藤陽子。ちょっとむっとする成毛眞。みんなくすりと笑う。
内藤順
“世の中はヤンキーとファンシーで出来ている!”と喝破したのはナンシー関。内藤に言わせると、昔のゴリゴリのヤンキーではなく、マイルドヤンキーという人種がいるのだそうだ。旺盛な購買力を持つ彼らに、どう興味を持ってもらうか。日本経済のひとつのカギらしい。
この話が面白かった。都会のど真ん中ではあまりみられないけれど、地元に帰るとそんなやつばかり、と話が盛り上がる。私を含めて、朝会の帰りにこの本を買ったのは3人はいたと思う。
そして、予想どおり面白かった…
田中大輔
みんな大好き「岩波科学ライブラリー」の新刊。タイトルは普通なのだが、著者のプロフィールがすごい。京都大学理学部を出て、東京藝大の大学院、美術研究科で博士号を取って、今は京都大学野生動物研究センターに勤務。
久保洋介
日刊工業新聞の「トコトンやさしい」シリーズは侮れないのだ。過去、配管の本などHONZの興味をさらったことがある。本書もシェールガスについての知識は相当な久保が絶賛するのだから間違いない。
カブトガニと三葉虫の話から地球史を見る。それよりも血清用に血を抜かれるカブトガニの話に話題は展開。止めないとどこまでも暴走してしまう。
『お弁当』『カレーライス!』などに続くアンソロジー。疲れたときに読むといいのだ。
刀根明日香
「きれいな女の人が好きなんですよ~」と突然、言い始める刀根。はあ?いったい何のカミングアウトだ、と思ったらこういう美人画が好きなんですと。わからないではない。
土屋敦
神谷昌彦
絶世の美男子だったリスト。音楽家はただでさえモテるのにその人気は凄まじかったようだ。にわかに起こった人気作曲家のゴーストライター事件が頭をよぎる。
ふと神谷の手元の本をみると、びっしりとマーカーが引かれている。そういえば、今までのメンバーでマーカー引く人はいなかったなあ。
新井文月
鈴木葉月
これは買わねば!
鰐部祥平
野坂美帆
山本尚毅
足立真穂
去年の宇宙ものブームは過ぎ去り、今年に入ってから動物本が大量に出版されている。それもオオカミ本が熱い。本書はすべてのオオカミ本の元になった作品で、復刊されたのを喜びたい。
といわけで、オマケの本も魅力的で困る。
次回は新しい学生メンバーも発表になるはずだ。大雪は降ったけど、春はもうすぐ。HONZもまた新しいことを模索します。ご期待ください。