まずは、表紙を良くご覧いただきたい。本書で紹介されているさまざまな銃の中でも傑作が写真で紹介されている。この銃の名前は「サイドワインダー」。発射方式は電動ストリングリリース式。全長470mm、全高250mm、装弾数は200発だ。なんと適合装弾は16番なのだ。この16番の銃弾は一般的に入手しやすい銃弾であり内径38mm、切幅1.1mm、厚み1.1mmだ。
つまり普通に文房具屋で買える輪ゴムである。本書は、えーと、ゴム銃のオフィシャルガイドブックである。ゴム銃とはつまり「輪ゴム」を銃弾として飛ばす銃のことである。繰り返しになるが輪ゴムとは、指でパッチンと飛ばすあの輪ゴムである。開けたカッパえびせんの袋の口をしばる輪ゴムである。
120ページあまりの本書はほぼフルカラーであり、著者は日本ゴム銃射撃協会の理事長だ。凛々しい顔写真が裏表紙を飾っている。本文は極めて真面目であり、けっしてふざけてはいない。前段では銃の製作について詳しく説明がある。ゴム銃を製作するときの材料の一つである割り箸の種類についても詳しく、大変勉強になるはずだ。
Dホイール開放式のガトリング銃、回転翼式セミ・フル切替オートマチック銃、ソーブレード固定リリーサ式銃、強制滑射式セミオート銃、三角翼ポンプ給弾型瞬間開放式銃などさまざまな銃の方式が学習できる。もはや誤解はないと思うが、これらは全て輪ゴムを飛ばす銃である。
で、単にゴム銃を作っているだけなのではない。当然、銃なのだから狩猟に使用する。本書においてはその実技も極めて丁寧に解説されている。まずはハエ猟だ。さらい撃ちを練習することで、キレイな猟が可能だと解説がある。次はゴキブリ猟だ。ゴキブリは前半身を狙うべきだとのことだ。詳細は本書にて学習されたい。