この本は高すぎる。いくらフルカラーとはいえ175ページで3000円もする。役者に肖像権使用料でも支払っているからであろうか。だとしても、全ての舞台写真は全景なので役者の顔は判別できない。なぜこれほど高いのか不思議だ。
毎月の公演で販売される筋書の定価は大判100ページあまりで1200円だ。歌舞伎月刊誌の『演劇界』も1200円だ。9月号などは新創刊1周年記念だとかで、役者の直筆サイン入り写真もあたるサービス付きだ。悔しいことにこれは当選しなかった。
本書の目的である第一回歌舞伎検定試験は11月24日に行われるのだが、検定料に5500円も取られる。高すぎる。検定に受かったからといって歌舞伎のチケットが安くなるわけでなないのだ。それでも受けてしまいそうだ。
とはいえ、歌舞伎はストーリーや役者などを知った上で見物しにいくほうが楽しい演劇である。作者や時代背景なども知っておくとさらに楽しい。その意味では『かぶき手帳』とともに初心者にとっては必携の本であろう。