HONZ客員レビュー
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ヤクザに非常識と言われた男が書く『喰うか喰われるか 私の山口組体験』
2021年6月19日自らの身体を投げうち思い切り全体重を載せた書きっぷりに圧倒される。ノンフィクションとは本来こういうものだとつくづく思う。安全地帯に身…more
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『不寛容論 アメリカが生んだ「共存」の哲学』
2021年1月27日"森本あんり氏は神学者で、その研究内容は必ずしも一般向けとは言えない。著作で扱っているのも、キリスト教の教義論争がメインコンテンツだ…more
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『国道16号線 「日本」を創った道』
2020年11月23日本書は、短期集中的に演繹法でネタをサーチして企画を煮詰めていくような「わざわざ書いた本」ではなく、長い年月、著者がアンテナをかざして…more
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『教養としての「中国史」の読み方』
2020年11月10日中国を理解するにはどうしたらいいか。人を理解するためには、その人の来歴、即ち履歴書を読むように、ある国を理解するにはその国の歴史を紐…more
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『移民が導く日本の未来 ポストコロナと人口激減時代の処方箋』
2020年8月13日日本は移民がつくった国である。約3.8万年前の対馬ルートを皮切りに、3.7万年前の沖縄ルート、2.5万年前の北海道ルートなどいろんな…more
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『KGBの男 冷戦史上最大の二重スパイ』
2020年8月7日僕はスパイ小説には目がなくて、若いころはイアン・フレミングやジョン・ル・カレに耽溺したものだった。このジャンルは、なぜか、連合王国(…more
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『たん・たんか・たん 美村里江歌集』
2020年5月5日本書は、女優、美村里江の第一歌集であるが、普通の歌集と異なるのは、書き下しエッセイ10篇がサンドイッチのように歌と歌との間に挟まれて…more
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吉森教授の そろそろ『仲野教授の そろそろ大阪の話をしよう』の話をしよう
2019年8月9日『仲野教授のそろそろ大阪の話をしよう』は、仲野徹が身の回り5m以内の近さの人と大阪について語り尽くした一冊です。そんな訳でレビューに…more
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『ノモレ』映像あっての作品ではなく、この本自体がひとつの世界をもった小宇宙である
2018年7月18日冒頭から歌うように始まるこのノンフィクションは、アマゾンで100年前に生き別れたイソラド(文明にまったく接していないアマゾンの部族)…more
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『革命 仏大統領マクロンの思想と政策』
フランスでは、グローバリゼーションを真正面から受け止めEUの強化を愚直なまでに訴えたマクロン大統領が誕生した。「革命」はマクロンが書…more
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『経営者 日本経済生き残りをかけた闘い』私たちが目指すべき経営者像とは?
2018年6月6日「会社」と「マーケット」を取材し続けてきた「伝説の記者」が、戦後を代表する17の経営者の物語として紡いだ本書。その時代を知らない私た…more