巣ごもり生活も約1年になり、ZOOMで行われるHONZ朝会も第2回になります。出席者は21人と今回もなかなかの盛況でした。久しぶりに代表の成毛眞も顔を見せてくれました。
朝会ではHONZのメンバーが一人一冊、「これから読む本」を紹介します。まだ読んでいない本を紹介するというのがミソで、どうして興味を持ったかを話してもらいます。
さて、今回も新しく入会したメンバーからスタート。
◆ 鈴木洋仁は東洋大学で「元号の歴史社会学」の研究者です。注目したのは装丁家。菊地信義さんが装丁した本に外れはない、とのこと。
「重ね合わせ」の思考を模索する、というかなり重厚な本。
◆ 最近ヒット作を連発している日経BPの編集者の中野亜海。言語学に興味を持ち始め、この著者を教えてもらったとか。
過去に何度かHONZでも紹介している川添愛さんの著作。
◆ さてここからは旧知のメンバー。リモート出演に慣れた麻木久仁子。最近この著者の名前をよく聞くそう。
伊藤亜紗さんは、昨年第42回サントリー学芸賞 社会・風俗部門を受賞した、いま注目の学者。HONZでは『<脳と文明>の暗号 言語と音楽、驚異の起源』の解説が読めます
◆田中大輔が注目したのはニューヨークタイムスのベストセラー
話題の映画『アメリカvsビリー・ホリデイ』(仮題 2021年公開予定)の原作と聞けば興味がわきます。
◆感情的な言葉が跋扈するなか、古幡瑞穂は「怒り」に注目しました。
不毛な感情のぶつけ合いをブッダからツイッターまで広く辿るとは、面白そうです。
◆吉村博光が選んだのは城の本。近場の旅行や散歩で興味を持った人が多いのではないでしょうか。
「麒麟がくる」の古文書考証を担当した著者は今川氏の研究者。
◆数理学科卒の内藤順。書店で見かけて即買い!
何の変哲もない定理を、とにかくいろいろな方法を使って解いていくという型破りな本。ぜひ目次をご覧ください。これは苦しい(笑)
◆成毛眞が選んだのは、投資家としてこの先何十年か後に、絶対に必要となるだろうという一冊。
量子コンピュータの未来を観るための第一歩。最近、講談社ブルーバックスがものすごく面白いというのは多くのメンバーが思っていることでした。
◆画家として各方面から脚光を浴びている新井文月。アート担当が選んだのはこの本。
彼が注目したのは壁画。各地に多く残っている人類が最初に描いた絵に惹かれるのはわかります。
◆ 読書量ならHONZでも一二を争う冬木糸一。SF小説の書評家でもあります。
映画、テレビドラマからドキュメンタリー作品に至るまで、多様な映像ジャンルを手がける編集技師たち50名超にインタビューしています。映像作品をブラッシュアップする職人たちの話が面白くないわけがありません。
◆岩波書店の編集者、塩田春香は3月に刊行される中学生向きノンフィクション本の新しいシリーズの校了中だとか。
塩田にとって 山岳関係の著者として、絶対外せない羽根田治さん。自分を守るためにも、嫌いな奴をやっつけるためにも必読の一冊とか(笑)
さて前半はここまで。「鈍器本」とよく呼ばれる長大な作品が多かったですね。見境なく買ったら破産しそうな勢いです。吟味してお選びください。