「韓国の現代政治史」をコンパクトにまとめた本だと理解した。立場は中立にして冷静。これを読まずに韓国政治について語ってはいけないと思う。
連続する大統領の悲劇や反日など、この本の中では小事に過ぎない。それほど韓国内の政治対立は歴史的にも地域的にも根が深く、制度的にも心理的にも激烈で、とてつもなく複雑かつ深刻なのだ。これほどまでとは思わなかった。
朝鮮戦争は朝鮮半島の内戦に冷戦中の大国が加担したのだが、このままでは将来的に韓国内で内戦が起こるのではないかと思うほどの状態のようにも見える。若者だけが希望かもしれない(いまでは日本を含めてどの国もそうだ!)
最初はKindleで読んだのだが、印刷本を再度購入した。もう一度、付箋を貼りながら読んでみることにした。揶揄するつもりは毛頭ないのだが、もはや三国志のような壮大な歴史ドラマを読んでいるような気がしてきたのだ。それほどまでに情報量が多い。
タイトルに「韓国」と付くだけで、どうせバカ本だろうと敬遠していたのが失敗だった。何百冊の韓国本のなかに本書のような宝石もあったのだ。
なにをするにしても言うにしても、まずはきちんと基本を知ることが大事。