さて、前半が終わったところで内藤編集長から「このままでいくと200分かかっちゃいますよ~」と冷静な指摘をもらい、少しスピードアップを図る。しかし、まだまだ伏兵はいっぱい隠れていたのだ。
◆何やら大きな封筒を出した塩田春香。期待どおりの本を出す。
悪魔の鳥、カッコー。この段階で仲野徹がすでにレビューを書いていた。写真を検索していたら「え、英語でもカッコー(Cuckoo)っていうの?」と成毛が驚いていた。
塩田のご両親が趣味で養蜂を始めるという。えーっとみんなが驚いたら「いや、僕もやろうかと…」と成毛まで言い出すのでまたびっくり。なかなか大変なのだけど、とてもかわいいみたいなのだ、ミツバチって。
塩田が出してきたのは、雑誌「かがくのとも」の最新号『うんちみたいなむしがいた』だったのだが、定期購読雑誌なので普通では買えない。というわけで、もう一冊のこちらのほうを。そういえば、クマムシはどうやって体重を量るのか、堀川クマムシ博士に聞いてみたら、高価な精密機械を使うのだそうだ。ふーん。
◆アメリカ大統領選から目が離せないという佐藤瑛人
どうなるのかしらね、大統領選挙。なんてがやがや話していたら「僕も1冊、ヒラリーの本を訳しているよ」と成毛が言い出した。あれ、本当だ。
「8年前、大統領になるとおもったんだよね」とのこと。
毎年、本当にチャーチルの本はたくさん出ている。それだけ魅力的な政治家だったのだろう。生家はパレスみたいな広さだったそうな。
地中の微生物に関するロングセラーのこの本、新装版が発売されていた。
◆興味深いレビューを、着々と書き上げてくる冬木糸一
いまでは占いやら性格判断にまで使われる右脳と左脳。でも発見からの歴史はあまり知られていなかった。面白そうな本だ。
HONZでも「解説から読む本」で紹介した。とても売れているようで、書店でも平台展開している。欧米人からみた東洋哲学ってどんなものだろう?
おお、ここにも國分先生の推薦文が!働くことの意義や目的を説いた本。新社会人にはいいかもしれない。
◆用意した本が悉くカブってしまったらしい足立真穂。
きだみのる、と言っても今は覚えている人も少ないだろう。『気違い部落周游紀行』 が大ベストセラーとなった奇人学者だ。若き嵐山光三郎がきだと旅した日々を回顧する。私も読んだが、ものすごく面白いです。
活字好き編集者としては外せない本。なんでこんな字にしたんだろう?と思わす笑ってしまうような看板の数々。
小泉今日子に書評をかかせることを思いついた編集者は、本当にえらいと思う。独特な感性と不思議な視点で、彼女の書評から面白さを知った本がたくさんある。
◆メディアでも大きく注目され始めている柴藤亮介の仕事。すごく楽しみだ。
ビットコインとかロボアドバイザーとか、もうまったくわかりません。いざとなったら柴藤に聞こう…。
とても身近になってきたクラウドファンディング。私もいくつかに参加したことがあるが、お金を出すことで応援の身が入る。ファンを増やすという意味でも新しい形態だ。
文系だけにとどまらず、日本の大学はどうなってしまうのか、きちんと考えたい。
◆独特な選本で注目している吉村博光は本の仕掛け人。
本人曰く、絶望が趣味で、絶望の名人だそうだ。息子さんまで絶望の仕方が板についているらしい。世の中の絶望の言葉を集めた一冊。最後の1ページに希望が隠れていたりして…。
速水健朗が書いた近未来のフィクションらしい。彼にはどんな東京が見えているのだろう。
大正から昭和の初めの着物の美しさは、実際に目にすると本当に驚く。いま展覧会もやっているのでぜひ。文京区の弥生美術館で6月26日まで。
◆文楽、歌舞伎、落語と古典芸能づいている東えりか
坂田金時がモデルと言われている金太郎だが、その母は妖怪・山姥だったことは知られていない。日本の民話での母親を研究した一冊。
「少年A」、「ネオむぎ茶」、加藤智大、片山祐輔など時代を象徴する犯罪者はみな同い年。同い年の著者がその背景をさぐる。ちなみにHONZでは村上浩がそうだった。
被差別民の歴史について、高山文彦の本は欠かせない。今回は長崎の原爆とキリシタン。体力のあるときに読みます…。
◆現在5冊を同時執筆中という鉄人・成毛眞
サプールが大人気になっているが、実は世界中におしゃれさんはたくさんいた。貧しいながら洋服に全財産をかける人たちを活写した写真集。これはかっこいい!
近々、成毛のレビューが読めるはず。シャープの技術トップとして半導体の開発競争を仕掛け続け、日本を世界のエレクトロニクス産業の先頭へ導いた男の評伝。
もう一冊、脳の本。ダ・ヴィンチも毎年のように本が出る。それだけ魅力的で謎が多い人物なんだろう。天才は凡人には図りきれないのだろうなあ。
◆最後に「併せて読まれたこの一冊」の古幡瑞穂が「注目されてもおかしくないけど、注目されてない本」を3冊。
「 幕藩体制の崩壊は暴力団衰退の兆しなのか?!」ってもう意味が解らんww
焼き肉好きは多いけど、どれほど肉のこと知ってますか?という絵本。いや、なかなか。
地方自治のなかで消防団は非常に重要な力である。震災の時の活躍など、もっと注目されてもいい。消防団の大会で司会を務めたことのある、麻木久仁子が熱く語った!
地方在住や家庭の事情で欠席した人たちは次回Part.3にて。今これを書いていても、ぽちった本が3冊あった。いやはや、身内ながら危ないサイトだHONZって…。