気が付けばもう5月。薫風がそよぎ春の陽射しがさんさんと降り注ぐ、とても気持ちのいい季節である。ゴールデンウィークも過ぎた頃、HONZ代表の成毛眞から「そろそろ朝会をやらない?」とメールが入った。
前回はなんと11月。忘年会も新年会もせず、みんな淡々とレビューを投稿していたのだが、そろそろまた朝会を復活させようという話になった。さすがに毎月は無理だけど、年4回くらいは開催したい。まずは久しぶりの腕ならし。
◆最初は社会人になってスーツをきりりと着こなす峰尾健一。学生メンバーから昇格だ。
幼い子の終わりのない質問に辟易した経験のある人は多いだろう。しかしその質問力がその子の人生を決めるらしい。
前HONZ編集長土屋敦の新刊。当然、こだわりの料理本で、こんなことしていたら家飲みする前に朝になってしまうわっ、とみんなで突っ込んだ。
ちょっと前、ちくわパンに衝撃を受けたが地元のパンがものすごい珍品だったりするのだ。この本ちょっと欲しい。
◆学生メンバーからの昇格組の刀根明日香。無事に仕事は続いているらしい。
著者の柳瀬さんのファンだそうだ。足立真穂のレビュー。
大流行の人工知能もの。なんかそっくりな装丁の本があったような…。
このトレンドな本、誰が出すかな?と期待していたら、なんと刀根ちゃんでした。ため息とも怒りとも付かない唸り声があちこちから聞こえてきます。
◆最近引っ越しをして東京住まいになったアーヤ藍
2010年以降に発表されたドキュメンタリー映画を論じる。論客の面子が凄い。
これも書店で見つけて、誰か持ってくるなーと思っていた本。絵がとてもかわいい。
子どもやモノの名前をつける時の法則や風習などを集めたエッセイ集。「この本いいね」と成毛も絶賛。
◆なぜか不動産物件に詳しい山本尚毅
空港の経営ってどうなっているの?という素朴な疑問を解消してくれる本。そんなこと考えたこともなかった。
ルールを維持し、活かして運用するリテラシーを学ぶ一冊。国や地方で独特なルールがあるものね。
いろいろな分野で活躍中の人たちが作っているフィールドノートをちょっと拝見。生の情報がとても興味深い一冊。
◆マスコミ出演が続き、かなり有名になってきたクマムシ博士こと堀川大樹
膨大な科学の歴史作り上げた偉人や功績をイジりまくった一冊。講義録なので読みやすいけど、ワインバークだから許される本かも。
低体温治療法など、ポピュラーになってきたけれど、本当に死んだものを蘇生することはできるのか。
なんてことないタイトルなんで見逃していたのだけど、この著者はすごい人だった。病理学の専門家で趣味のコーヒー研究を専門文献から渉猟してきたらしい。これは読みたい。
◆薬膳料理に凝っている麻木久仁子。
ツイッターで意見が面白くてフォローしていたそうだ。地域再生の切り札として著者が提唱していることはなにか。
いま、大人気の論客、國分功一郎。HONZの朝会では必ず紹介されている。昨今、なんとなく危うい民主主義をもう一度見直してみよう。
数字に弱い人は、どうも統計にだまされてしまう。このあたりから勉強すれば、だいじょうぶなんじゃないかな、ということで。
◆辣腕編集長、内藤順
タイトルはイマイチだが、内容はすごい。内藤渾身のプレゼンです。著者は少年犯罪データべースを作った人。これを観るだけで本書はポチらざるをえない。
「月刊下水道」に連載していた人気企画をまとめたもの。月刊下水道!こんな雑誌あるのかと和話題沸騰。下水道が出てくる映画を網羅しているそうだ。
世界のありとあらゆる発酵食品をDIY。納豆本が人気の日本だからこそ、いろいろな発酵に挑戦してみたい(のか?)
◆久しぶりにレビューに復帰した田中大輔
日本酒大好きの田中が和食のうま味にも気が付いた。大人の階段のぼる~♬
またなんかすごい本だよ、と思ったら、戦国時代の合戦でどういう戦い方が一番強いか、本当に当時のままの甲冑を作って実践してみた話。しかしそれより、この本に話題がもってかれた。
こんな雑誌があったか、とバックナンバー検索。すでに注文した人もいた。
田中は元パンク少年。セックス・ピストルズは憧れだった。 再結成からツアーまでの本音爆発。
◆村上浩は相変わらず、村上浩らしい本を読んでいた。それも誰より早く!
論文集でかなり固めの本らしい。付箋がいっぱい貼ってあった。
12の産業の実態を各地から報告。大好きな大学出版会の本。充実しているそうだ。
入門書としては秀逸だそうだが、カメラ本なのに画像が汚いとか。成毛もすでに読了し、ふたりで意見を戦わせていた。
◆朝会の後は地方で講演会が控えている仲野徹
需要と供給をいかに効率よく結びつけるかという研究の成果を発表した一冊。面白そうだよねえ、とみんなが興味をもつ。すでに村上は読み終えており、静かにほほ笑んでいた。
私や成毛でも、もうわからない仕事がある。ましてや30歳以上年下のメンバーなら、なんのことかさっぱりわからないかもしれない。これ、いい本です。
だれが童貞だって確かめたんや!と怒りつつ、なんとなく手に取ってしまいたくなる本。男性だけでなく女性も取り上げられています。
さて、出席者20人のうち、ここで半分。30冊を紹介した。後半の10人はその2で、欠席者はその3で紹介する。さすがに半年空くと、カブり本が少なくて平和だわ~。再見!