11月6日金曜日、半年ぶりの朝会を開催した。新規メンバーにとっては初の朝会になる。とにかく顔を合わせるのも初めての人が多い。旧メンバーのリラックスした様子と比べると、みんな緊張の面持ちである。名刺交換をしたり、ホットコーヒーをやり取りしたりしている間に定時の7時となった。代表の成毛眞の挨拶から朝会がスタート。まだ寝ぼけているらしく、大した内容じゃなかったので割愛する。
参加したメンバーは20人。地方在住の2人と仕事の都合で参加できなかった3人、生死不明が2人。現状では総勢27名という大所帯になったHONZである。いっぺんに掲載すると、あまりにも長くなってしまうので、今回の「今月読む本」は3回にわけてお送りする。
毎回誰から始めるか揉めるのだが、今回は先に退出しなければならない村上と麻木がジャンケンしてトップが決まった。
村上が選んだ3冊は、社会機構の中での宗教の関わりと騎馬遊牧民の歴史、そしてビックバン以前の宇宙の謎を探った3冊。さすが広範囲に興味を持つ村上らしい。読み込んでいるらしく、付箋がたくさん付いている。
何を隠そう、仲野の出張スケジュールに合わせて、今回の朝会の日程は組まれた。どこかの大学で講演会があるらしいが、メンバーは誰もそのことに触れない。ミリタリーオタク垂涎の一冊から、なぜか大学生メンバーの峰尾が読み終わっていた風俗の取り締まり規則集、そして「わあーかぶった~!」と叫ぶ人が4人もいたクモヒメバチの本までバラエティに富んでいる。
独特なレビューでファンが多くなってきた冬木。今回は『なぜ国々は戦争するのか』を熱く語る。上下巻で5400円と高価だが、その価値は十分にあるそうだ。小説も読む冬木は村上春樹にも興味があるらしい。『~のアイデア』とか『~の方法』などになぜ「100」を使わないかを成毛が解説。さすがにたくさん著書があるだけに勉強になります。
ある出版社に就職が決まった学生メンバーの峰尾。自由時間がたくさんある割にはレビューが出ない。どうやら考え過ぎのようだ。本書は非常に興味深い内容なので、それほど悩まずに書けると思う。期待している。
初参加。書店への二大取次の片方に所属している吉村博光。さすが変化球の本を紹介。パラオにはご先祖さんがいたとか。歴史手帳は書店にとって年末の売り上げの大切な一冊だそうで、隠れたベストセラー。最期の一冊はすごい装丁でみんな騒然。この「巨人」の部分、ぜんぶ帯なのだ。「取ったらどうなるの?」の声に恐る恐る外すと…。書店でみてのお楽しみ~。
この日の朝、出口治明さんが『みんな彗星を見ていた』のレビューをHONZに上げていたのを知らずに持ってきた。先を越された…。日本最初のパスポートを取った男と『娼婦たちから見た日本』(鰐部のレビュー)の著者の新刊。『クモヒメバチ』を取られたのがイタイ。
「宇宙戦艦ヤマト」のプロデューサー・西崎義展は謎の溺死でこの世を去った。クチコミで人気が出つつあるこの一冊。麻木はどう読むのか。前作『僕は猟師になった』は面白かった。7年ぶりの新刊だそうだ。ナチス政権下となって初めての駐独アメリカ大使となった一家の苦難の日々を描いたノンフィクションは文句なしに面白そう。
初参加。学術系クラウドファンディングを運営している俊英。「!」に気づいてオーロラの何が驚きだったのかを知りたいと思ったそうだ。アリの研究者とクラウドファンディングを始めるために読みい始めた本だが「その人、シロアリなんじゃない?シロアリとアリは違うよ」とクマムシ博士の突込みが…。ムダにすごい超絶技巧の世界に、みんな「ふーん…」と冷たかった。
転職を果たし、日々精進の毎日の田中大輔。書店を周って目に付いた本を紹介する。「試し書き」の本はメンバーの多くは書店で手に取った本。試し書きにもお国柄が現れる。『妄想ニホン料理』はNHK番組をまとめたもの。番組はすごく面白いのでよく見ている。ライフスタイル全般を見直そうという田中は、果たして物欲を無くすことができるのか?
9月に還暦を迎えた成毛眞。しかしまったく老いを感じさせず、好奇心満々。元東大全共闘代表の山本義隆の本は、すでに仲野が読み終えていた。アルゴリズム関係の本は数多く出ているので取捨選択が難しいが、本書はよさそうだとあたりを付けていた。「シリアルキラーの話は面白いよねえ~」と成毛が問いかけると、頷く人多数。近くに居たら嫌だけど、知りたいと思う気持ちは止められない。
最初の10人が終わったところで、いったん休憩。この30冊紹介が終わって、すでに2冊をぽちったワタシ。全部が終わるころ何冊買っているか恐ろしくなる。2回目は参加した後の10人分を数日うちにアップします。3回目は欠席者とおまけの本。全部合わせると100冊近くを紹介することになりますね。くわばらくわばら…。