【HONZ 4th Anniversary企画】2015上半期私のもっとも〇〇〇な1冊&夏休みに読む本 その2

2015年7月20日 印刷向け表示
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さて1学期が終わり、いよいよ長い夏休みに突入です。HONZでは学生の峰尾以外は社会人なので、そうそう長期休暇は取れませんが、それでも休みの日は冷房の効いた部屋でゆっくり本を読みたい人たちばかり。

d-labo二子玉川には、HONZオススメ本をはじめ1500冊以上が本棚に詰まっています。無料で読み放題ですし、外は多摩川から丹沢の山まで一望できます。お子様スペースもありますので、一度足を運んでみてください。

というわけで、HONZはメンバーがこの夏読もうと思っている本をご紹介します。今回はノンフィクションに限っていません。意外な人が意外な本を出しています。

村上浩

大分岐―中国、ヨーロッパ、そして近代世界経済の形成―

作者:K・ポメランツ 翻訳:川北 稔
出版社:名古屋大学出版会
発売日:2015-05-30
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佐藤瑛人  

失われてゆく、我々の内なる細菌

作者:マーティン・J・ブレイザー 翻訳:山本 太郎
出版社:みすず書房
発売日:2015-07-02
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刀根明日香 

大読書日記

作者:鹿島茂
出版社:青土社
発売日:2015-05-25
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麻木久仁子 

海軍の日中戦争: アジア太平洋戦争への自滅のシナリオ

作者:笠原 十九司
出版社:平凡社
発売日:2015-06-22
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峰尾健一 

なぜネット社会ほど権力の暴走を招くのか

作者:ジュリア カジェ 翻訳:相川 千尋
出版社:徳間書店
発売日:2015-06-24
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 帯に「ピケティ激賞!」とありますが、奥さんです。(経済学者だそうです)

堀川大樹 

納豆の起源 (NHKブックス No.1223)

作者:横山 智
出版社:NHK出版
発売日:2014-11-22
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次の先生のテーマが納豆菌だそうです。

東 えりか

図説奇形全書【普及版】

作者:マルタン モネスティエ 翻訳:花輪 照子
出版社:原書房
発売日:2015-06-30
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 ご健在だった沢田教一の奥さんの手元に残っていた膨大な写真が発見され、偽書「東日流外三郡誌」事件』の著者、斉藤光政がまとめたもの。

柴藤亮介

アカデミック・キャピタリズムを超えて アメリカの大学と科学研究の現在

作者:上山 隆大
出版社:エヌティティ出版
発売日:2010-06-24
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塩田春香

岐阜県警レスキュー最前線

作者:
出版社:山と渓谷社
発売日:2015-08-07
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きょうも誰かが悩んでる - 「人生案内」100年分

作者:読売新聞生活部
出版社:中央公論新社
発売日:2015-06-24
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 100年前の人生相談にはどんな応募があったのか?

足立真穂 

はじめての男の謝罪マニュアル

作者:男の謝罪研究会
出版社:秀和システム
発売日:2015-06-19
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市めくり

作者:タイムマシンラボ
出版社:京阪神Lマガジン
発売日:2015-04-18
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旅行先を決めるときに、とても役に立ちそうです。

栗下直也 

陸軍と性病: 花柳病対策と慰安所

作者:藤田 昌雄
出版社:えにし書房
発売日:2015-06-09
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とてもまじめな本である、と栗下は強調しておりました。そうだと思います。

冬木糸一 

大日本帝国の興亡〔新版〕1:暁のZ作戦 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

作者:ジョン・トーランド 翻訳:毎日新聞社
出版社:早川書房
発売日:2015-06-04
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文庫の新版です。全5巻。一度はきちんと読まなきゃ、と私も思っていた本です。

内藤順 

忘れられた巨人

作者:カズオ イシグロ 翻訳:土屋 政雄
出版社:早川書房
発売日:2015-05-01
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内藤が選んだのは小説でした。バランスのとれた読書生活がしたいのだそうです。

新井文月 

キャラクターズ・オブ・ミリタリー

作者:高橋 信之;スタジオ・ハードデラックス
出版社:ほるぷ出版
発売日:2015-06-26
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第二次世界大戦中、ウォルト・ディズニー社などが米軍・連合軍そして政府機関に提供した軍用標章(インシグニア)のデザイン集です。ミッキーからドナルドから、なんと1000点を超える傑作マスコット達が見られるとは、すてき。

会場にお越しの「わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる」のDainさんからオススメを。

不健康は悪なのか――健康をモラル化する世界

作者: 翻訳:宮畑 麻衣
出版社:みすず書房
発売日:2015-04-11
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健康ブームに警鐘を鳴らす一冊ですが、面白そうだけど値段に腰が引けました…

イベントに参加できなかったメンバーの何人かからの推薦本です。

野坂美帆【今年一番一家に一冊絶対あったほうがいいなと思った本】

クモハンドブック

作者:馬場 友希
出版社:文一総合出版
発売日:2015-04-20
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クモって、ゴキブリやハエ以上によく目にするような気がするんです。野坂家ではクモは殺さないのがルールになっておりまして、見分けることができただけで4種類と共に生活しています。
別に、飼っているわけではないですけど。

身近な生きもののハンドブックは持っておいて損なしです。毎日どんなクモに出会えるのかなあとわくわくできると思います!

原寸大写真は素人には非常に心強いですし、雌雄の写真があるのも見比べることができて楽しいです。

文一のハンドブックにはずれなしです!

田中大輔【上半期、一番役に立った1冊】

なぜ、この人と話をすると楽になるのか

作者:吉田尚記
出版社:太田出版
発売日:2015-01-31
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話し方やコミュニケーションを改善するための本は数多くあるけれど、これほど使える本を自分は初めてみた。人見知りでコミュ障な自分がこの本を読んだおかげで、はじめて会う人ともだいぶ話せるようになった気がする。

コミュニケーションをお互いが気持ちよくなれるゲームだと考えるっていうのがまず目からうろこだし。勝とうとしないっていうのもそう。相手を論破するのなんてもってのほかで、むしろ愚者戦略をとったほうが、コミュニケーションはしやすいっていうのも、この本から学んだことのひとつ。

著者本人がコミュ障だと思っているというところから話が始まっているので、とても共感できるところが多かった。いままで読んだどのコミュニケーション本よりもこの本がいいと思う。コミュニケーション本の定番書となってもいいと思える1冊だ。 

永田希【上半期もっとも面白かったマンガ】 

あそびあい(3)<完> (モーニング KC)” title=”あそびあい(3)<完> (モーニング KC)”></a></p>
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作者:新田 章
出版社:講談社
発売日:2015-04-23
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恋愛に束縛されない女性と、彼女に恋をしてしまった男性の物語の最終巻。マンガサロン『トリガー』で、最近別離を経験したというお客様にオススメしたところ楽しんでもらえた模様。ちなみに『人間仮免中』と併せてレコメンドしました。

人生いろいろというか、1人1人が人生いろいろなんだから、その組み合わせ方は一層多様になる。恋愛という、二人一組でずっと一緒というのが理想とされがちに思われるテーマを、ここまで読みやすく簡潔に、かつ豊かにまとめていることに驚かされた。

夏休みに読む本 

人はみな妄想する -ジャック・ラカンと鑑別診断の思想-

作者:松本卓也
出版社:青土社
発売日:2015-04-24
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1983年生まれの若き精神科医による人文書。難解で知られ、哲学者としても読まれているフランスの精神分析家ジャック・ラカンの思想を論じたもの。先行文献としては斎藤環による『生き延びるためのラカン』などがあるが、それらの類書と比べても分厚く読み応えがありそう。

鰐部祥平【上半期、私を1番大人にした本】 

第二次世界大戦1939-45(上)

作者:アントニー・ビーヴァー 翻訳:平賀 秀明
出版社:白水社
発売日:2015-05-28
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第二次世界大戦を私は知っているつもりでいた。もちろん個々の戦況や事件は様々な本で既に知っている。しかし、それでも本書は私に多くの驚きを与えてくれた。というのも、本書は巧みにマクロの視点とミクロの視点を行き来するからだ。大局的な政略や戦略がいかに現場に届き、それが実際の兵士や市民にどの様な影響を与え、彼らに苦悩と死の物語が訪れるかを見事に描写している。

蛇勝つためためならば蠍視している相手とも同盟を結び小国を犠牲にする政治家たちや国内の派閥争いで物事を決められない国。情報と現場を統制する独裁国家の非人間的な政略の数々 。勝利のために犠牲にされる小国、兵士、市民達の阿鼻叫喚の記述はマキアヴェリズム全開の世界だ。

民主国家、独裁国家の別なく、国家は自己生存の為ならば個々の兵士や市民の人生も生命も犠牲にする。強大な権力を持った組織とは個人にとって常に理不尽な存在なのだと改めて思い知らされる。

その事を知った今、大人への階段を一段上ったのではないかと思ったのである。

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さて、興味を引かれた本はあったでしょうか?5年目に突入したHONZは新メンバーを加え、内藤編集長のもと、ますますパワーアップします。応援、よろしくお願いします。 

打ち上げはみんなでBBQでした。

決定版-HONZが選んだノンフィクション (単行本)
作者:成毛 眞
出版社:中央公論新社
発売日:2021-07-07
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『決定版-HONZが選んだノンフィクション』発売されました!