さて1学期が終わり、いよいよ長い夏休みに突入です。HONZでは学生の峰尾以外は社会人なので、そうそう長期休暇は取れませんが、それでも休みの日は冷房の効いた部屋でゆっくり本を読みたい人たちばかり。
d-labo二子玉川には、HONZオススメ本をはじめ1500冊以上が本棚に詰まっています。無料で読み放題ですし、外は多摩川から丹沢の山まで一望できます。お子様スペースもありますので、一度足を運んでみてください。
というわけで、HONZはメンバーがこの夏読もうと思っている本をご紹介します。今回はノンフィクションに限っていません。意外な人が意外な本を出しています。
帯に「ピケティ激賞!」とありますが、奥さんです。(経済学者だそうです)
次の先生のテーマが納豆菌だそうです。
ご健在だった沢田教一の奥さんの手元に残っていた膨大な写真が発見され、『偽書「東日流外三郡誌」事件』の著者、斉藤光政がまとめたもの。
100年前の人生相談にはどんな応募があったのか?
旅行先を決めるときに、とても役に立ちそうです。
とてもまじめな本である、と栗下は強調しておりました。そうだと思います。
文庫の新版です。全5巻。一度はきちんと読まなきゃ、と私も思っていた本です。
内藤が選んだのは小説でした。バランスのとれた読書生活がしたいのだそうです。
第二次世界大戦中、ウォルト・ディズニー社などが米軍・連合軍そして政府機関に提供した軍用標章(インシグニア)のデザイン集です。ミッキーからドナルドから、なんと1000点を超える傑作マスコット達が見られるとは、すてき。
会場にお越しの「わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる」のDainさんからオススメを。
健康ブームに警鐘を鳴らす一冊ですが、面白そうだけど値段に腰が引けました…
イベントに参加できなかったメンバーの何人かからの推薦本です。
野坂美帆 【今年一番一家に一冊絶対あったほうがいいなと思った本】
クモって、ゴキブリやハエ以上によく目にするような気がするんです。野坂家ではクモは殺さないのがルールになっておりまして、見分けることができただけで4種類と共に生活しています。
別に、飼っているわけではないですけど。
身近な生きもののハンドブックは持っておいて損なしです。毎日どんなクモに出会えるのかなあとわくわくできると思います!
原寸大写真は素人には非常に心強いですし、雌雄の写真があるのも見比べることができて楽しいです。
文一のハンドブックにはずれなしです!
田中大輔 【上半期、一番役に立った1冊】
話し方やコミュニケーションを改善するための本は数多くあるけれど、これほど使える本を自分は初めてみた。人見知りでコミュ障な自分がこの本を読んだおかげで、はじめて会う人ともだいぶ話せるようになった気がする。
コミュニケーションをお互いが気持ちよくなれるゲームだと考えるっていうのがまず目からうろこだし。勝とうとしないっていうのもそう。相手を論破するのなんてもってのほかで、むしろ愚者戦略をとったほうが、コミュニケーションはしやすいっていうのも、この本から学んだことのひとつ。
著者本人がコミュ障だと思っているというところから話が始まっているので、とても共感できるところが多かった。いままで読んだどのコミュニケーション本よりもこの本がいいと思う。コミュニケーション本の定番書となってもいいと思える1冊だ。
永田希 【上半期もっとも面白かったマンガ】
恋愛に束縛されない女性と、彼女に恋をしてしまった男性の物語の最終巻。マンガサロン『トリガー』で、最近別離を経験したというお客様にオススメしたところ楽しんでもらえた模様。ちなみに『人間仮免中』と併せてレコメンドしました。
人生いろいろというか、1人1人が人生いろいろなんだから、その組み合わせ方は一層多様になる。恋愛という、二人一組でずっと一緒というのが理想とされがちに思われるテーマを、ここまで読みやすく簡潔に、かつ豊かにまとめていることに驚かされた。
夏休みに読む本
1983年生まれの若き精神科医による人文書。難解で知られ、哲学者としても読まれているフランスの精神分析家ジャック・ラカンの思想を論じたもの。先行文献としては斎藤環による『生き延びるためのラカン』などがあるが、それらの類書と比べても分厚く読み応えがありそう。
鰐部祥平 【上半期、私を1番大人にした本】
第二次世界大戦を私は知っているつもりでいた。もちろん個々の戦況や事件は様々な本で既に知っている。しかし、それでも本書は私に多くの驚きを与えてくれた。というのも、本書は巧みにマクロの視点とミクロの視点を行き来するからだ。大局的な政略や戦略がいかに現場に届き、それが実際の兵士や市民にどの様な影響を与え、彼らに苦悩と死の物語が訪れるかを見事に描写している。
蛇勝つためためならば蠍視している相手とも同盟を結び小国を犠牲にする政治家たちや国内の派閥争いで物事を決められない国。情報と現場を統制する独裁国家の非人間的な政略の数々 。勝利のために犠牲にされる小国、兵士、市民達の阿鼻叫喚の記述はマキアヴェリズム全開の世界だ。
民主国家、独裁国家の別なく、国家は自己生存の為ならば個々の兵士や市民の人生も生命も犠牲にする。強大な権力を持った組織とは個人にとって常に理不尽な存在なのだと改めて思い知らされる。
その事を知った今、大人への階段を一段上ったのではないかと思ったのである。
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さて、興味を引かれた本はあったでしょうか?5年目に突入したHONZは新メンバーを加え、内藤編集長のもと、ますますパワーアップします。応援、よろしくお願いします。