編集者はどこで著者と出会うものなのでしょうか?
書店でふと手に取った書籍のページをめくるうちに胸がふるえ、その著者に熱い思いを綴った手紙を送り、会ってもらう――とか。
某版元が主催のパーティでかねてから気になっていた書き手と会い、雑談を交わすうちに意気投合して、新しい企画が生まれる――とか。
こういった話はよく聞きます。なるほど、私もそんな出会いを大切にする敏腕編集者になりたい、と思ったりしたこともあります。
が、現実はどうなのかとういうと。
正直に書きます。この本の著者とは、約10年前に、「合コン」で知り合いました。
たしか、ウェブ業界で著名なブロガーの方がセッティングしてくださった合コンだったと思います。そのとき彼は、ウェブメディアの記者をしていました。その後なんだかんだと付き合いが続き、私に子供が生まれたときも素敵なお祝いをくれたりしました。
優秀な彼に本を書いてもらいたいと思うのは自然な流れでした。最新のウェブメディアについて、あるいはマーケティングについて。そんなことを考えながら久しぶりに会ったところ……別人かと思うほどスリムになっていたのです。
「どうしたの?」と聞くと、
「コンビニのおでんばかり食べていたらやせた。1カ月半で10.5kg減」という答え。
ばかな。そんな話は聞いたことがありません。
でも、彼によると、おでんをはじめとして、コンビニにはダイエットに向いた健康的な食品がたくさん売られているとのこと。ダイエットの本で「コンビニを活用しよう」と書いているものは見たことがないが、実際にそういったコンビニ食品について自分のブログに書くとバカウケするとのこと。さらに、自分のダイエットの記録をまとめた記事がものすごいページビューになっているとのこと。
にわかには信じがたい話でしたが、現実に目の前にいる彼は以前よりずいぶんとやせているし、まとめ記事のページビューも本物(現在は2800万PV以上になっている)。これは、ほんとうにニーズがあるに違いない、と実感しました。
かくして、本のテーマは、「ウェブメディアにおける最新のコンテンツ・マーケティング」から大幅に変わり、タイトルは『やせたいならコンビニでおでんを買いなさい』となりました。
ちなみに、なぜ『コンビニおでんを食べなさい』というタイトルではないのかというと、これは「コンビニでおでんを買う」というライフスタイルを提案しているからなのです。「コンビニおでんを食べるからやせるよ」ではなく、忙しい人でも、いつでもどこでも利用できるコンビニを活用すればダイエットが続けられます、という内容なのです。
イラストは、女性を意識してかわいくしてみました。
低カロリー・低糖質で、夜中に食べても太らないおでんのほかにも、低糖質なパンや麺、低カロリーのサラダ用チキンなど、次々登場するコンビニのダイエット食品からは目が話せません。
最後に、やせた著者が記念に撮ったと思われる写真を公開いたします。
完全に蛇足でしたね。失礼しました!
●天狼院書店「東京天狼院」にて出版記念イベント!
まだ残席少しあるようです。お気軽にどうぞ! 本人は服を着ていると思います。
日時:2月12日(木)19:30〜21:30(19:00開場)
定員:25名 *定員になり次第、締め切らせていただきます。
会費:2,000円
*加えて『やせたいならコンビニおでんを買いなさい』(日経BP社)の購入が参加条件となります
雑誌編集部を経て2004年より現職。これまで担当した本は、糸井重里監修『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』、養老孟司+隈研吾著『日本人はどう死ぬべきか?』、小田嶋隆著『場末の文体論』など。