みなさんはニッパチという言葉を知っていますか?小売業界でよく使われる言葉なのですが、2月、8月は消費が冷え込み、売上が落ちるという意味で使われている言葉です。売上が落ちるのは服飾業界で特に顕著なのですが、書店業界も2月、8月はなぜか売上が落ち込みます。それゆえ、出版社もこの時期にはあまり大きな新刊を仕込んでこない事が多いんですね。ただ今年は話題になりそうな大きな新刊がたくさんでそうなので楽しみです。今月はそういった本を紹介していきたいと思います。
今月1番の注目はグーグル会長のエリック・シュミット初の著作『第五の権力』です。これ以上の説明が必要でしょうか?笑。エリック・シュミットの著作というだけで、どう考えても話題になること間違いなしの新刊です。誰もがいつでもどこでもオンラインでつながることができる状態になることにより、80億人が新しい権力=第五の権力を手にするようになるというのがエリック・シュミットの主張です。
その先の私たちの暮らしや、国のかたちはいったいどうなるのか?またセキュリティーとプライバシーの問題はどうなるのか?ということをグーグルの会長であるエリック・シュミットが語っています。そこいらにある未来予測本よりも、現実味のある未来予測本な気がします。これは間違いなく買いでしょう!(2/21発売予定)
この本もまたあまり説明が必要ないような気もします。自己啓発の超定番書である、D・カーネギーの『道は開ける』が新訳となって登場!さらにいま風のビジネス書の体裁になっているのでとても読みやすくなっています。
自己啓発書はD・カーネギーの『人を動かす』だけあれば他は必要ないといたるところで私は主張してきたのですが、この本を読んで考えが変わりました。『人を動かす』と『道は開ける』この2冊があれば、他の自己啓発書はいっさい必要ありません。と書店員がそんなことを言い出したら、商売上がったりなんですけど、実際にそう思うんだから仕方ない。創元社から発売されているものいいですが、こちらのほうが確実に読みやすくなっているので、『道は開ける』をまだ読んだことがない人は、この機会にこちらを買って読んでみたらいいと思います。(2/21発売予定)
昨年末から猛プッシュしている『嫌われる勇気』に続いて、アドラーの本が発売されます。アドラー心理学を超訳し、名言集としてまとめた1冊。『嫌われる勇気』でアドラーに興味をもった人は間違いなく買いの1冊です。もちろん私も買います。『嫌われる勇気』とこの本が火付け役となって今年はアドラーブームが到来の予感?(2/28発売予定)
日本のオリンピック招致のプレゼンを指導したニック・バーリーが、日本人が学ぶべきプレゼンの7つのポイントを紹介した本。彼なくして東京オリンピックの招致は成功しなかった。そんな彼に学ぶプレゼンの極意とはいったいどんなものなのかとっても気になります。流行語になった「お・も・て・な・し」の秘密もこれを読めばわかるかもしれませんね。『TEDトーク』に続くプレゼン本の定番になるかもしれません。(2/25発売予定)
グーグルジャパンの技術トップである徳生健太郎が語ったことを、ブックライターの上阪徹がまとめた1冊。新規事業の立ち上げ、グローバルなチーム運営など、豊富な経験を通じて、世界トップレベルの企業で勝ち抜くために必要な「ルール」を紹介。(2/26発売予定)
年間売上が一〇億円から二〇〇〇億円の企業のオーナー、あるいは経営者のみが受講できるハーバードのエグゼクティブ・プログラムをまとめた1冊。そんな貴重な講義を書籍で読めるなんてなんてお得なんでしょう!世界のトップエリートのみが受けられる秘密の講義の内容がこの本には書かれています。本当に使える戦略とはいったい?また経営者に必要なリーダーシップとはどういうものなのでしょう?そういったことがこの本を読むとわかるかもしれません。
神田昌典さんの最新刊!神田昌典さんが発行していた「顧客獲得実践会ニュースレター」の中から、マーケティングに関する選りすぐりの解説&事例を抽出したものだそうです。4000社超の経営者・起業家が貪り読んだ幻の原稿がついに書籍化!使えるマーケティングの真髄がここに!(2/8発売予定)
『ビジネスモデル・ジェネレーション』がヒットしてから、日本でも横長の判型の本が増えています。これもその判型の本です。セミナーなどで使いやすいということで、アメリカではこの判型の本が流行っているようです。正直平積み2面分のスペースを取るので、この判型の本はあまり増えてほしくないのですが……。笑
トヨタ、セブン-イレブン、東芝、任天堂、Google、アップル、マイクロソフト、アマゾン、マクドナルド、ナイキ、スターバックスなど、2000にも及ぶ成功企業のビジネスモデルを徹底分析!誰もが実践できるノウハウを図解した本だそうです。(2/20発売予定)
というわけで、今月は紹介する冊数がいつもより多かったため、1作1作の説明が少し短くなってしまいました。説明が短くても、どれも期待の新刊ですので要チェックです!