あらかじめお断りしておくが、ボクにはその趣味はまったくない。昨日、本屋で買うときにレジで変な目で見られないかドキドキした。男子の制服フェチのおじさんなんて、目もあてられない。
とはいえこの写真本、チョーきれいだ。登場する男の子たちと男たちが、チョーかっこいいのだ。もちろん制服はチョーおしゃれだ。ページをめくりながらチョーチョーいっているおじさんは、やはりやばいのではないかと、おもわずまわりを見回す。
イートン校の制服はいわゆる燕尾服(テイルコート)だ。ヘンリー王子もここの卒業生なので、当然真正面からの全身写真で登場する。その次のページがチョーすてきだ。POPと呼ばれる特別な優等生が2人立っている写真だ。千鳥格子のトラウザーにテイルコート、カメラを向いている男の子のベストは赤地に大きな黒のドット、胸にピンクの薔薇を一輪つけている。顔もヘアースタイルもめちゃくちゃにかっこいい。
つぎのクライスツ・ホスピタルの制服はチョーユニークだ。というか、まるで中世の修道士だ。濃紺の丈の長い制服に、黄色の靴下を履いている。世界最古の制服だというのだ。その制服を着て、みんなで手を握り締め、前をキッと見ながら、どんどん行進している。昼メシの前にみんなでバンドを先頭に必ず行進するらしいのだ。このバンドのベース・ドラム担当はフェークの豹毛皮を着ている。
ハーロウ・スクールの日曜日の制服はトップハット、ボウタイ、テイルスーツにステッキで胸に赤薔薇だ。あはは。やばい。まじに、なんでオレはイギリス上流階級に生まれなかったんだろうと唸ってしまう。どんなにイギリスメシがクソまずくても、大学生でこのかっこができるのなら、イギリス人になりたいかもしれない。
お次はお馴染みのバッキンガム宮殿を守る近衛歩兵に続いて、王室騎兵、王立騎馬歩兵、海軍、空軍、軍楽隊などがどんどん出てくる。ここからの登場はおじさんたちなのでそれなりだが、制服はかっこいい。スポーツの章もあるのだが、これは余興だ。続く裁判官などの法曹関係者がかっこよい。というわけで、あっという間に最後のページということになる。
本書の欠点はお高いことだ。カラー部分が88ページしかないのに1600円もするのだ。1000円だったらイギリス制服男プチブームが起こったかもしれない。ともあれ、11月にはこの制服男たちが6000人も参加するパレードがロンドンのシティーであるらしい。11月になって本ブログのアップデートがなくなったら、イギリスで暮らし始めたと思ってください。