HONZをごらんになっている多くの方は気づいているだろうが、メンバーには背番号がある。
1.内藤 2.村上 3.土屋 4.山本 5.久保 6.東 7.新井 8.鈴木 9.高村 0.栗下
成毛は指名打者で、代打要員に仲野と足立。そして学生メンバー。
そう、日にちの末尾で書く日が決まっているのだ。基本的に土日は書かなくてもいい(もちろん書いてもいい)。超速レビューはいつでも誰でもOK。でも、できるだけコンパクトに。
大雑把にこういう決まりがあるのだけど、実は仁義なき戦いがバックヤードでは繰り広げられていて、容赦なしの早い者勝ちである。それぞれ仕事を持っているので、忙しい時期は指をくわえて代打を頼むと、間髪いれずに「俺が書く」と手が上がる。何を書くか決まったら書き込む予定表は、向こう2週間びっしりだ。
読書というと、やさしげで静かな印象を持つだろうが、HONZは「肉食読書」。みんなむさぼり読んでいる。
学生メンバーも半年経ち、その機微がわかってきたようだ。朝会の2週目はそんな学生メンバーのオススメ本から。
麻木久仁子が推薦した『未完のファシズム』のときに、「授業で出てきた2.26事件も5.15事件も、学生は誰も知らなかった」と言い、麻木を激怒させた刀根明日香
音声メディアの登場と役割について。最近ではお葬式で本人のお礼の声が流れたりするからなあ。
どこに根拠があるのか、いつも自信満々の井上卓磨 これはどうだ!とかばんから出したのは…
メンバーからは「ああ~」と気のない返事。「ええっ、気合を入れて買ったのに!」と嘆く井上。「それ、書いたよ」と非情の成毛。
ハーシーチョコとM&Mでゆうめいなマーズというチョコレート会社の興亡を探ったもので、私は面白そうだと思うよ。
就活に疲れてやつれていたのが、決まったとたんにキラキラ輝いて見える一色麻衣
あれ、普通、と思ったら選んだ理由が普通じゃなかった。「以前、ドイツをバスで旅行したときに、運転手が代わると止まっちゃたり、嫌な思いをしたりしたので、今度は快適な旅行がしたいから」チャレンジャーであった。
さてここからはおまけの本の2順目。ごそごそと二つ目の袋を出すやつもいるぞ。
新井文月
東京は緑が多い。子供と散歩するとき、そのへんに生えている木の名前を教えられたからかっこいいと思う。
成毛眞
人類史を物で語るこのシリーズの1も出ている。岩波ジュニア文庫は侮れない。
システムの厳密さがわかる貴重な資料「オートクチュール規約」を付録で掲載している。まあ、一生縁はないだろうけど…
イスラムの人が考える善と悪を解説。これが理解できれば、かなりのことが解決するのではないだろうか?
鈴木葉月(二つ目の袋を開け、風呂敷包みをといて本を出す)
こんなの読んだら、また本が増えるよぉ。
東大入試の日本史は、歴史マニアにはたまらないらしい。これはちょっと読みたい。
人気のこのシリーズ。麻木久仁子から「これと本当の教科書と、どこが違うか知ってます?」という問いが出た。誰もわからなかったが回答は「読むシリーズには太字がない」。そうか、教科書は覚えなきゃいけないけど、大人は純粋に読めばいいのだ、と気づかされた。「クイズで出たのよー」さすがです(笑)
為替相場、ワタシも知りたい。
すでにメンバーは爆笑中。イケメン鈴木葉月は何を目指しているのだろうか???
東えりか
この事故のことは全く知らなかった。事故などの問題解明ものは大好き。
私にとって網野善彦は、日本史の全く新しい見方を教えてくれた人。本書も絶版だったのが文庫化された。講演をまとめたものなので読みやすく、理解しやすい。
ノンフィクション作家・宮田珠己のオススメ本案内。HONZ読者には毒である。
「今、ナンシーが生きていたら何と言うだろう?」と、何度思ったことか!
久保洋介
「うんちプロジェクト」というトイレの普及について書かれているらしい。
山本尚毅
ちょっと前の本になるが、自動車などの部品をレゴで考え単純化する、という方法論。高価な本だが、山本には必要らしい。
山本が東京で仕事を始める際、最初に会いに行った人が著者のドミニク・チェンだったそうだ。彼の紹介する本は、私が全く知らない世界ばかり。
麻木久仁子
2001年、総裁選の小泉旋風の中、テレビの司会者として橋本龍太郎にインタビューした麻木は、負けが決まっているのにとても真摯な態度で日本の政治の方向性を語る姿に感動したという。
さすが傑作選!
四条家が継ぐ「包丁道」のなぞ。
高村和久
眉唾もののオカルトだが、それが流行るには歴史的、文化的背景があった。
朝会終了後、私が即買った本。論語って何が書いてあるの?っていう疑問払拭(笑)
東大のリーダー育成プログラム(東大エグゼクティブ・マネジメント・プログラム)から発信される一冊。本当に有効なのかなあ?
内藤順
芥川賞作家が書いた初めてのノンフィクション。現代日本文化に指摘される「未成熟性」の正体を探る。
村上浩
森と人、そして環境について考察ししている。
海外の図書館では、日本の著作はどのように扱われているか。留学経験のあるメンバーからは、この視点は至極面白いという指摘があった。
仲野徹
長寿のショウジョウバエを作った研究から、老化について考える。これはものすごく面白そうだ。
守備範囲が広すぎます、仲野せんせい。
井上卓磨
CMでも盛んに「インクジェットの時代が来た」と言っているけど、本当はどうなの?という本。
ちきりんさんの本も、いよいよ登場!
お休みの土屋敦からのおまけ。
自分たちが暮らすコミュニティをデザインする。
今回はみんなの関心が散らばったので、カブりが少なくて平和な朝会であった。
さて、来月に「HONZ」は開設1周年を向かえる。その記念として読者との交流会を企画している。
詳細は近々に代表の成毛眞から発表になるはず。
参加を希望される方は、成毛のツイッター@makoto_naruke、あるいはHONZのフェイスブックをチェックして欲しい。
次の朝会は7月4日。またどんな本に出会えるだろうか?