毎月第一水曜の朝7時。HONZ例会の始まりである。前日が徹夜であろうが、飲みすぎ二日酔いだろうが、遅刻もせずに集合する。手にはずっしりと、ここ数日、本屋で漁った新刊が下げられている。
成毛眞が口火を切る。
「僕、今日は飛び道具がありますからね!」
大人気ない大人である。
今日は欠席者はなし。久保洋介もオーストラリアからPC越しに参加。なぜか全員テーブルに本が出ていない。この期に及んでも、まだ隠したいか!?
さてトップバッターは本屋に新刊を「狩り」に行くという、ハンター鈴木葉月の3冊から。
HONZ参加から読書量は当然ながら酒量がアップしているという。それなら美味しいお酒を飲みたいじゃないか、ということで。
今月の文化史シリーズ。そのうち『文化史の文化史』が現れそうだ。
これはみんなの注目度高し。最近、どんな本を出しても「ああ、あれね」的な発言が多くなってしまうので、感心を引くとうれしい。
著者は元岩波書店の社長だそうだ。
続いてここのところヒットが続く内藤順。カバーのかかった本をいっぱい持ってるぞ。
姥捨て山や八百比丘尼、始皇帝など、永遠の命を探る一冊。
初の出版社で、さすがの濱崎も知らなかった!
パンクロックの真髄に迫る。ホンモノなるにはどうやったらいいかを図解で説明。
東京理科大の建築科で使われているテキスト。光の取り入れ方などを学ぶ。
カッコは六本木のクラブ帰りだけど、徹夜明けの濱崎誉史朗。妙にさわやか。
「小説読んじゃいました~」から始まった。
チュニジア育ちの濱崎。チュニジアの作家に惹かれたとか。
デスメタル出身の濱崎だが、最近はヒップホップばかり聞いてるとか。用語がわからないのでこの本を手に取ったらしい。
まったく、みんなマニュアル本から始めるんだからなあ。
「消えていく方言」みたいな印象を持つが、もう少し学術的らしい。それぞれの土地のお年寄りの会話が入ったCD付き。
濱崎は「失敗した、よくある話ですよね」というけど、いやいやそんなことはない。こちらもどんどん消えていく話だから、せめて本で残さなきゃ。
最近出張続きらしい山本尚毅。今回一番眠そうでした。
みんなマニアックな本ばかりになってしまった今回の中で、一番売れそうな本。
北海道警察の悪行の数々を9年間服役していた犯人自身が語る。
北海道の常識は他の県では通用しないという様々な事例。
この著者の本は全部読んでいるそうだ。
独特の選書で、いまや一番ファンが多いかもしれない栗下直也。
みんな大好きナショナルジオグラフィックの写真集。さすがにきれいだ。
大上段からの言い切りは気になるものの、ラーメンは日本特有。確かに作務衣を着ている店主は多いかも。
待ってました!クリちゃん。先日内藤が書いた飛田の話も書くかと思っていたので、これは楽しみ。
今回は締め切り地獄中で、書店に30分しか行けなかったワタシ、東えりか。
前半は県別の悪態語の辞書とその応用。後半は語彙別。応用範囲が広い。
この本とカップリングで書きたいのは
キツイのに優しい大阪らしい言葉の言い回し。たとえば大阪のおばちゃんが言いそうなこと
ウチに逆らうってことは地球の自転に逆らうってことやで
逆らいません…
チベットで薬草を学ぶ!なんて魅力的な。
私が言われてみたいこと。「華奢だね」「セクシーだよ」学んでも遅いか。
アメリカ人女性はフランス女性に憧れてるのか。
ダンス、太極拳、絵画、オーパーツと多趣味な新井文月。
ダウンロードして音楽を聴くのは当たり前の時代。じゃあ、どうやってPCでいい音を聞くのか、を検証している本。
男子がみんな好きそうなカタログ本。必要以上に強固だったり頑丈だったりするモノ。人が死ぬほどの衝撃を受けても、ビクともしない眼鏡とか。
全ページおまじないみたいな文字やら図形やらが書き込まれている一冊。さすが学研。
オーストラリアの空からPCの接続が悪くて切れぎれになってしまった久保洋介。
かの地でも本屋の平台を占めているという。日本のセキュリティが如何に甘いかは、最近の事件でも明らか。
2004年の本の文庫化。
硬い本だが現状と未来の展望に興味のある方はぜひ。
何を思ったか、先日髭を剃ってしまった土屋敦。お子さんにまで怖がられて、また生やし出した。
文豪・森鴎外は作家以外にもいろいろ足跡を残している。付録の地図を見るだけでも満足できる一冊。
キリスト教とイスラームの境を取材した一冊。著者はジャーナリストでありながら詩人だとか。
有名調理人の豪華料理本。写真がきれいで部屋に飾っておきたくなる。
B級グルメが好きらしい高村和久。休みの日は食べ歩き?
最近、宇宙で最初の星の光が見つかったというニュースがあったばかり。タイムリー。
「はやぶさ」の関係か、今年は宇宙関係の本が多いなあ。ヴァージン総帥が語る宇宙。
本当の子供のことじゃないらしい。
相当意気込んで書店を巡ったらしい成毛眞。自信満々。
講談のように語られる和本。著者にファンは多い。
廃墟になったあとの日本のモニュメントを描いた画集。緻密で少し怖い。
これが飛び道具かあ。神主が実際に使うための辞書。何を言っているかぜんぜん知らなかった。
「ああ、あの力道山の人!」と呼ばれるようになってしまった村上浩。せめて木村政彦って呼んでほしいよね。
町は人生にどのように関わってくるのか。データを分析してわかった都市機能について。
著者はハーバード大学の生活に飽き足らず、傭兵になってしまった、という人。原書房らしい本。
医学ルポルタージュ。人の命を扱う仕事だけに、どう考えているか知りたい。
いよいよ本格参戦の麻木久仁子。近々2回目のレビューが出るらしい。
いったい江戸時代の天皇は何をしていたのか。地道な努力が幕末につながったらしい。付箋がいっぱい付いている。
日本の領土として作られた謎の島々。どんな目的で嘘の島は作られたのか。
「三人に5個ずつお菓子をあげるとするといくつ必要か」という設問の計算過程で
3×5と5×3ではどちらが正しいか。ちなみにメンバーで「かけ算に順番がある」と言ったのは鈴木葉月だけでした。
今回はそれぞれのオススメ3冊を13人分で3×13=39冊だけを紹介する。
あまりに長くなるのでオマケ分はまた後日。
近々、真夜中にこっそり更新します。