HONZ朝会の続きです。
ZOOMでの会合は意外とみんな自由です。声をミュートして本を読んだり、お茶を飲んだり、何か食べたり。しばらく写真が貼り付けてあるので「どうしたの?」と尋ねたら「お風呂入ってました!」にはちょっと驚きましたけど。
21人の紹介がぴったり2時間で終わるくらい、みんな話がうまくなっています。話に釣られて思わずポチするメンバーも多いみたい。そう言う私も2冊ほど買いました。
◆ 学生メンバーで入会した刀根明日香もすっかり社会人。読む本も大人びてきました。
再び登場の伊藤亜紗さん。フランスの詩人ポール・ヴァレリーの言葉から導き出される哲学。刀根ちゃん、ちゃんと読んでレビューしてね。
◆ 次々と出版される成毛眞の本。そのスケジュールを把握しているのは、足立真穂と中野亜美の編集者コンビだそうです。
東京都文京区にある印刷博物館。その創設20周年記念で出版された一冊。この値段で考えられる限りの印刷技術が詰め込まれていて感動するそう。熱い印刷への愛を語る足立にモニター越しで同じ編集者の中野亜海と塩田春香がぶんぶん頷いていたのが印象的。
◆ 海外に駐在していることが多い久保洋介。今回もそうなのですが、ZOOMだとみんな一緒です。世界は狭くなりました。
この本の翻訳者、熊谷玲美さんの本は信用できる、とのこと。大好きな『スノーボール・アース』みたいなほんだといいな、だそうです。
◆ 峰尾健一も学生メンバーで入会しました。いまや立派な出版人です。
ベートーベンもバッハもシューベルトも、著名なクラシック作曲家はみんなプロ。じゃ、いったいいくら稼いでいたのか、という下世話だけどちょっと知りたい知識の本。
◆ 大阪大と国立循環器病研究センターの不正論文調査委員会で委員長を務めた仲野徹。NHKのニュースに登場して驚いたメンバー多数。本当に大学の先生だったんや…。
これはもう“テッパン”で面白い。日本人受賞者が多いイグノーベル賞を40件紹介。著者の五十嵐杏南さんはこれから注目のサイエンスライターで、いまからチェックしておくといいと、仲野激推し、です。
◆ 転職してとても忙しそうな仲尾夏樹。2021年は躍進の年かな。
美大の建築科を卒業し、料理が趣味の仲尾は自宅マンションの台所を改造しようとしていると。中村好史さんは食いしん坊で料理好きの建築家。多様な食生活に応える台所に知恵と工夫を注いできた。小さくても機能的に使える台所を目指して。 国際薬膳師の麻木久仁子もポチった。
◆ 東京から近郊都市へ引っ越した山本尚毅。とても環境がよさそうだ。
選んだ本は『都会なんて夢ばかり』。ネット書店では売ってなくて、行きつけの書店で薦められたとか。発売はひとり出版社「夏葉社」の新レーベル「岬書店」。新しい形態の出版が珍しくなくなってきた。
◆ ラジオ局のディレクター、首藤淳哉。最近台頭してきたClubhouseをどう思っているのだろう?
今回3回目の登場となる伊藤亜紗さん。さすがに今、旬の書き手ですね。本書は目の見えない人にスポーツをどのように理解してもらうかを試行錯誤していく。フェンシングは指先にアルファベッドの積み木を持たせて絡ませていく、とか。これは面白い試みだなあ。
◆ 今回二度目の朝会となる火山学者の鎌田浩毅。2月10日19時からClubhouseで成毛眞と南海トラフ・首都直下・富士山噴火を語ります。
自分の原点である寺田寅彦にもう一度回帰してみる、との弁。私もゆっくり読んでみたいと思っていました。
◆ 最後は私、東えりか。にわかに沸き起こった親の介護問題で悪戦苦闘中。
予約して買っていたこの本、忙しさのために読み逃していたのは痛恨。森元首相のトンデモ発言だけでなく、女であることで不利になる様々な事実に「英国でもそうなのか!」と驚くそうです。一足早く読んだ冬木が「今年に入って一番面白かった」とお墨付きをくれました。
さてここからはいくつか告知を。
話題のClubhouseで「HONZ別室」というルームを作りました。一回目は様々な事情で落ちまくってしまい、申し訳ありませんでした。今後は月に2回くらい、趣向を凝らして喋る企画が進行中。成毛か私かをフォローしてくださると、情報が入りますのでぜひ。
最後にメンバーの新刊をご案内します。ぜひお買い求めくださいませ。
鎌田先生専門のど真ん中で、待ったなしでやってくる大地震の話。備えあれば患いなし。
新入会の鈴木洋仁の新刊。商店や会社はなぜ三代目で良くも悪くも変わるのか。近代日本の歴史から読み解く一冊。
鹿島茂先生による深堀読書のススメ。成毛と同時に客員レビュアーの出口さんも登場しています。
最近の面白かった本は「HONZ別室」でしゃべります。結成10年目になったHONZを今年もどうぞ、すみからすみまで、ご贔屓にお願い申し上げたてまつります。