2020年が始まりました。書店店頭は年末年始から好調が続いています。ノンフィクションジャンルでは『サピエンス全史』にはじまるユヴァル・ノア・ハラリの本、『哲学と宗教全史』などの哲学系、歴史系の本がよく読まれています。2月の書店店頭にはどんな本が出てくるでしょう?
まずは予約ランキングから。2020年1月17日現在の予約リストから2月以降に発売になるタイトルを抽出し予約ランキングを作成しました。(日販調べ:タイトル等今後変更になる可能性があります)
上位には新書の比率が高くなっています。そんな中、ぐんぐん順位をあげてきていて気になるのが『常勝チームを作った 最強のリーダー学』。
熱闘も記憶に新しい青森山田高校の監督によるリーダー論です。今年はオリンピックイヤーだということもあり、スポーツノンフィクションやスピーツビジネスの名作の誕生を期待しています。
出版社 | 銘柄名 | 著訳者名 | 発売予定 年月日 |
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SBクリエイティブ | 『異端のすすめ 強みを武器にする生き方』 | 橋下 徹 | 20200207 |
毎日新聞出版 | 『汚れた桜』 | 毎日新聞「桜を見る会」 取材班 |
20200201 |
文藝春秋 | 『死体は語る2 上野博士の法医学ノート』 | 上野 正彦 | 20200205 |
平凡社 | 『「共に生きる」ための経済学』 | 浜 矩子 | 20200626 |
文藝春秋 | 『余話として』 | 司馬 遼太郎 | 20200205 |
KADOKAWA | 『絶滅野生動物事典』 | 今泉 忠明 | 20200221 |
講談社 | 『フィボナッチの数学』 | 中村 滋 | 20200104 |
サンクチュアリ出版 | 『常勝チームを作った 最強のリーダー学』 | 黒田 剛 | 20200210 |
NHK出版 | 『 死ぬまで、努力』 | 丹羽 宇一郎 | 20200207 |
PHP研究所 | 『御社のミドルが活躍できない理由(仮)』 | 白河 桃子 | 20200217 |
予約リストから注目作品を紹介していきます。これからどんどん予約が増えますように!
『イエス・キリストは実在したのか?』で話題となった著者最新作。前作では「イエスはいたが、キリスト(救世主)としてのイエスは史実ではない」と説き世の中を騒然させました。その著者が「いかにして「神」は生まれ、いまの姿になったのか。」と神の進化について検討します。
非行少年との出会いの中での経験から「反省以前の子ども」の存在と「境界認知」の人々について考えた『ケーキの切れない非行少年たち』が売れています。こちらは受刑者の社会復帰に手を貸した司法心理学者が「平凡だったはずの人生が崩壊し、犯罪に手を染めたとき心の中で何が起こっていたのか」という謎に迫るノンフィクションです。
大ベストセラーとなった『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』『紙つなげ』に続き著者が取り組んだのは、理想の死の迎え方。「看取りのプロフェッショナル」である友人が癌に罹患し、最期の日々をともに過ごすことで見えてきた死への向き合い方とはどういったものだったのでしょう。
終活をブームとして消費するのではなく、自身や家族の終末期についてじっくり考えてみたくなるノンフィクションです。
著者、山田雄司さんは忍者研究の第一人者で、これまで数多くの著書を出版されています。アニメ人気もともなって忍者ブームは世界的なものになりました。三重大学には「国際忍者研究センター」が開設されて忍者研究の成果は世界に向けて発信されているのだそうです。三重大学の研究者たちが読売新聞(伊賀・三重版)に連載していたシリーズが1冊にまとまりました。忍者ファン注目の1冊です。
著者はアメリカの進化学者、デイヴィッド・スローン・ウィルソン。『みんなの進化論』も話題になりました。
昆虫や動物に人間も学ぼう!残念な失敗にも学ぼう!といったテーマの本は子どもたちにも大人気。こちらは、進化生物学の最前線の知識から人間社会や経済活動のメカニズムを考えます。今の社会が抱える課題の解決方法も見えてくるかも。
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暖冬とはいえ、まだまだ寒い日が続きます。長い夜にはじっくり読書をお楽しみください。