「××を買ったのは、どういう人たちなのか」の企画もスタートから長い時間が経ったため、突発的新企画を開始することにしました!
今、書店では「これから出る本」の予約が出来るお店が増えていて、店頭での予約ランキングが作れるまでに規模が拡大中。コミックスや文庫、写真集といったジャンルに予約が集中しているのですが、このコーナーではHONZで取り扱うジャンルに絞ってランキングを抽出し公開。あわせて予約が入り始めた注目タイトルを紹介していきたいと思います。
まずはランキングから。
2019/11/26現在の予約リストから発売予定日まで20日以上の日数があるタイトルを抽出しました。そのランキングTOP10がこちら。(日販調べ:タイトル等今後変更になる可能性があります)
出版社 | 銘柄名 | 著訳者名 | 発売予定 年月日 |
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1 | 中央公論新社 | 『日韓激突』 | 手嶋 龍一、佐藤 優 | 20191218 |
2 | ダイヤモンド社 | 『めちゃくちゃ売れてる株の雑誌ザイが作った「株」入門』改訂第3版 | ダイヤモンド・ザイ編集部 | 20191231 |
3 | SBクリエイティブ | 『これからの会社員の教科書』 | 田端 信太郎 | 20191219 |
4 | ワニブックス | 『日中の興亡2025』 | 青山 繁晴 | 20191217 |
5 | 平凡社 | 『「共に生きる」ための経済学』 | 浜 矩子 | 20200326 |
6 | 新潮社 | 『わが子をAIの奴隷にしないために』 | 竹内 薫 | 20191216 |
7 | 新潮社 | 『地雷を踏むな』 | 田中 優介 | 20191216 |
8 | KADOKAWA | 『理学博士の本棚』 | 鎌田 浩毅 | 20200111 |
9 | 中央公論新社 | 『佐藤栄作』 | 村井 良太 | 20191218 |
10 | 双葉社 | 『相撲協会死亡診断書 貴乃花追報の真相と角界改革論』 | 貴闘力 | 20200123 |
上位は各社の新書から注目本が並びました。なんと、8位に鎌田先生の『理学博士の本棚』がランクイン!青春時代に読んだ古典を解説するという読書案内本とのこと。
では惜しくもトップ10に入らなかった作品から気になった注目作品を紹介していきます。
ポール・クルーグマン、トマ・ピケティと並んで賞されるスティグリッツの新作が登場します。
中流がなくなり、上流エリートと貧困層に分断されたと言われる昨今ですが、打つ手はある!とこの本は訴えかけています。生活水準をあげるキーはどこにあるのか、資本主義に残された可能性が提示されています。年末にじっくり読んで考えるのにふさわしい1冊になるでしょう。
原書はノルウェーで出版され、その後世界21カ国で翻訳されている話題の本。まだまだ未知の領域にある「脳」の秘密に探り、新たな研究結果を簡易な言葉で紹介してくれています。
脳は単なる神経科学にとどまらず、哲学や進化学、文化人類学といった全ての学問に通じるもの。知的好奇心が刺激されますね。
イギリスで有名な英語辞典「コリンズ」が選ぶ2019年の今年の言葉に「気候ストライキ」が選ばれた。というニュースがかけめぐりました。スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんが始めた活動は世界中に拡大し、その使用頻度が拡大しているのだそう。政治においては今後さらに気候問題は重みを増していくでしょう。これまで切り離されたものと考えられてきた”自然“と”経済“をあわせて考えなければならなくなったこの時代。何を考えていけばいいかが提示されている本。
数年前、CIAが日本の主要政党に資金を渡していたというニュースが流れたのを思い出しました。この本が語ろうとしているのがまさにその詳細になるようです。米露、時代が進んだことで明らかになった公文書から見える日本の政治はどういうものだったのか。公文書から読む日本の政党史です。
スポーツノンフィクションからはこちら。先日も圧倒的な強さでの勝利を見せた羽生結弦。幼き頃、その才能を見いだし基礎を教えたのがこの都築コーチです。現在も精力的に後進の育成を進めていますが、日本のフィギュア界がここまでになるまでには、私財をなげうってその礎作りに奔走した都築の努力があったそう。
芸術大国ロシアから何を学んだのか。フィギュアファンならずとも注目しておきたいもの!
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年末年始、今年は重厚で面白そうなノンフィクションが次々と発売されていきます。未来を見通せる決定本はあるのでしょうか?
2020年は気になる本は予約して読む!が当たり前になるかもしれません。気になる本の予約はお早めに!