一年ぶりのご無沙汰です!令和初、10月の今月読む本 その2

2019年10月20日 印刷向け表示
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

今回のゲスト、出口治明さんはHONZの客員レビューアとして、たくさん新刊を紹介してくださっています。APUの学長になられてからは、登場回数こそ少なくなりましたが、精力的に新刊を出されています。この分厚い本がベストセラーなのですから驚きます。

哲学と宗教全史

作者:出口 治明
出版社:ダイヤモンド社
発売日:2019-08-08
  • Amazon
  • Amazon Kindle
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

堀内勉のレビュー 刀根明日香のレビュー 仲野徹のレビュー 古幡瑞穂の併せて読まれたこの一冊

また新メンバーである鎌田浩毅先生にもたくさんの著作があり、

読まずにすませる読書術 京大・鎌田流「超」理系的技法 (SB新書)

作者:鎌田浩毅
出版社:SBクリエイティブ
発売日:2019-03-06
  • Amazon
  • Amazon Kindle
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

 この本がご縁でHONZのメンバーになっていただきました。

富士山噴火と南海トラフ 海が揺さぶる陸のマグマ (ブルーバックス)

作者:鎌田 浩毅
出版社:講談社
発売日:2019-05-16
  • Amazon
  • Amazon Kindle
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

 注目すべきは専門の火山学のこの本。台風の次は…、いや縁起でもありません。

無茶苦茶楽しそうです。

というわけで、この二人のオススメ本から紹介しましょう。

◆:別府、京都、東京と三都市をまたにかけて駆け巡る出口治明

アリストテレス 生物学の創造 上

作者:アルマン・マリー・ルロワ 翻訳:森 夏樹
出版社:みすず書房
発売日:2019-09-18
  • Amazon
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

アリストテレス 生物学の創造 下

作者:アルマン・マリー・ルロワ 翻訳:森 夏樹
出版社:みすず書房
発売日:2019-09-18
  • Amazon
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

グレタ たったひとりのストライキ

作者:マレーナ・エルンマン 翻訳:羽根 由
出版社:海と月社
発売日:2019-09-30
  • Amazon
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

タイトル読本

作者:堀口大學、林芙美子、ほか
出版社:左右社
発売日:2019-09-13
  • Amazon
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

ゴルバチョフ(上):その人生と時代

作者:ウィリアム・トーブマン 翻訳:松島 芳彦
出版社:白水社
発売日:2019-05-31
  • Amazon
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

ゴルバチョフ(下):その人生と時代

作者:ウィリアム・トーブマン 翻訳:松島 芳彦
出版社:白水社
発売日:2019-06-25
  • Amazon
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

ジハードと死

作者:オリヴィエ ロワ 翻訳:辻 由美
出版社:新評論
発売日:2019-07-03
  • Amazon
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

ラファエッロの秘密

作者:コスタンティーノ・ドラッツィオ 翻訳:上野真弓
出版社:河出書房新社
発売日:2019-01-26
  • Amazon
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

 いきなりの6冊、それも大部上下巻が2冊。「HONZの皆さんともあろう者が、この本を紹介しないでなんですか!」とお叱りを受けた『アリストテレス』は哲学者ではなく生物学者としての足跡を。『グレタ』はちょっと読んでおきたいとのこと。『タイトル読本』もまさにタイトル勝ち。『ゴルバチョフ』は出口さんにとっても屈指の評伝だそう。さすがです。

◆:トレードマークである超おしゃれなファッションで登場した鎌田浩毅ステキです。

プリンシピア 自然哲学の数学的原理 第1編 物体の運動 (ブルーバックス)

作者:アイザック・ニュートン 翻訳:中野 猿人
出版社:講談社
発売日:2019-06-20
  • Amazon
  • Amazon Kindle
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

プリンシピア 自然哲学の数学的原理 第2編 抵抗を及ぼす媒質内での物体の運動 (ブルーバックス)

作者:アイザック・ニュートン 翻訳:中野 猿人
出版社:講談社
発売日:2019-07-18
  • Amazon
  • Amazon Kindle
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

プリンシピア 自然哲学の数学的原理 第3編 世界体系 (ブルーバックス)

作者:アイザック・ニュートン 翻訳:中野 猿人
出版社:講談社
発売日:2019-08-22
  • Amazon
  • Amazon Kindle
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

鎌田のレビュー。さすが「科学の伝道師」!

百科全書:世界を書き換えた百科事典 (世界を読み解く一冊の本)

作者:井田 尚
出版社:慶應義塾大学出版会
発売日:2019-08-30
  • Amazon
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

仕事の「ムダ」が必ずなくなる 超・時短術

作者:越川 慎司
出版社:日経BP
発売日:2019-08-29
  • Amazon
  • Amazon Kindle
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

 アリストテレスに続いてニュートン!アイザック・ニュートンの代表作『プリンシピア 自然哲学の数学的原理』の全訳が3か月連続で復刊されていました。理科系のみなさんは読まないわけにはいかないでしょう。世の中、百科事典好きも多いです。そして効率よく仕事をするためのノウハウ本は売れています。

◆:ノンフィクションのみならずSFの書評でも人気の冬木糸一

世界物語大事典

作者: 翻訳:越前 敏弥
出版社:三省堂
発売日:2019-10-11
  • Amazon
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

AI時代の労働の哲学 (講談社選書メチエ 711)

作者:稲葉 振一郎
出版社:講談社
発売日:2019-09-12
  • Amazon
  • Amazon Kindle
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

地球の生きものたち〔決定版〕

作者:デイヴィッド アッテンボロー 翻訳:日高 敏隆
出版社:早川書房
発売日:2019-09-19
  • Amazon
  • Amazon Kindle
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

 世界の物語のルーツを探る一冊。どこから何が派生しているのか、消えない物語はどんなものか、面白そう。技術は仕事のやり方を変えてきたが、AIではどうなっていくのか。日々変わっている現状。美しい写真を眺めているだけで幸せになる『地球の生き物たち』厚さと重さがいいのよねえ。

◆:敏腕編集長の内藤順は相変わらず精力的に読んでます。

イノベーターズ1 天才、ハッカー、ギークがおりなすデジタル革命史

作者:ウォルター・アイザックソン 翻訳:井口 耕二
出版社:講談社
発売日:2019-10-10
  • Amazon
  • Amazon Kindle
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

イノベーターズ2 天才、ハッカー、ギークがおりなすデジタル革命史

作者:ウォルター・アイザックソン 翻訳:井口 耕二
出版社:講談社
発売日:2019-10-10
  • Amazon
  • Amazon Kindle
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

21 Lessons: 21世紀の人類のための21の思考

作者:ユヴァル・ノア・ハラリ 翻訳:柴田裕之
出版社:河出書房新社
発売日:2019-11-13
  • Amazon
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

ダークレディと呼ばれて: 二重らせん発見とロザリンド・フランクリンの真実

作者:ブレンダ・マドックス 翻訳:福岡 伸一
出版社:化学同人
発売日:
  • Amazon Kindle

 大注目の新刊に目を付けるのはさすが編集長。コンピュータやインターネットを作り上げた、市井の人々に注目した本。『サピエンス全史』や『ホモ・デウス』のハラリの新刊は11月発売。仲野徹が大絶賛した『ダークレディと呼ばれて』はkindleのみ復刊。これは読みたいと思ってました。

◆:仕事以外の時はお料理のことばかり考えているという仲尾夏樹

これは番外編。先月ウラジオストックに旅行に行ったときに買ったのだそう。チェチェン出身の女性料理研究家が、アゼルバイジャン、ジョージア、タジキスタン、カザフスタン、ウズベキスタンなど旧ソ連の国々のレシピを紹介しているようです。

料理人にできること: 美食の聖地サンセバスチャンからの伝言

作者:深谷 宏治
出版社:柴田書店
発売日:2019-08-31
  • Amazon
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

台所見聞録  人と暮らしの万華鏡 (LIXIL BOOKLET)

作者:須崎文代
出版社:LIXIL出版
発売日:2019-03-22
  • Amazon
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

 函館でバスク料理店を営む著者が行った地域活性イベント。料理人にできることは何か。2019年度 第41回サントリー地域文化賞受賞。世界と日本の台所事情の比較も面白い。この春、老母の家の台所を大リフォームしたので、興味津々。

◆:今年はフィクション、ノンフィクションともに豊作だなあと思っている東えりか。11月には神戸で犯罪ノンフィクションのトークイベントを翻訳家の村井理子さんと行う予定。こうご期待です。詳細はツイッター などでご案内します。

鶴と亀 禄

作者:鶴と亀編集部
出版社:オークラ出版
発売日:2019-09-12
  • Amazon
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

義足と歩む ルワンダに生きる日本人義肢装具士

作者:松島 恵利子
出版社:汐文社
発売日:2019-08-27
  • Amazon
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

縄文の神が息づく一宮の秘密

作者:戸矢学
出版社:方丈社
発売日:2019-09-13
  • Amazon
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

 若者が老人にアプローチしている気がする。そこに何か新しいものを生み出している。奥信濃のじいちゃんばあちゃんたちにポップな魅力をみた。女優ののん(元・能年玲奈)も突然登場するアバンギャルド。ルワンダの大虐殺で負傷した人々へ日本の義足を提供する女性の話。児童から大人までの本。お近くの一宮のことは右も左も関係なく、日本のルーツを知りたいです。

◆:最後はHONZで人気コーナーの「併せて読みたいこの一冊」の古幡瑞穂がこの秋注目の新刊をピックアップ。

危機と人類 ジャレドダイアモンド 上下巻2冊セット

作者:ジャレド・ダイアモンド 翻訳:小川 敏子
出版社:日本経済新聞出版社
発売日:

シークレット・ウォーズ:アメリカ、アフガニスタン、パキスタン 三つ巴の諜報戦争(上)

作者:スティーブ・コール 翻訳:笠井 亮平
出版社:白水社
発売日:2019-11-26
  • Amazon
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

テロリストの誕生: イスラム過激派テロの虚像と実像

作者:国末 憲人
出版社:草思社
発売日:2019-10-21
  • Amazon
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

みんなにお金を配ったらー―ベーシックインカムは世界でどう議論されているか?

作者:アニー・ローリー 翻訳:上原 裕美子
出版社:みすず書房
発売日:2019-10-11
  • Amazon
  • Amazon Kindle
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

コンテナ物語  世界を変えたのは「箱」の発明だった 増補改訂版

作者:マルク・レビンソン 翻訳:村井 章子
出版社:日経BP
発売日:2019-10-24
  • Amazon
  • Amazon Kindle
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

 そして一番の話題は、新聞の広告に大々的に出た2011年に出版されたこの本の復刊。

関西電力「反原発町長」暗殺指令

作者:斉藤 真
出版社:宝島社
発売日:2011-12-17
  • Amazon
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

私が買ったのは、朝日新聞ヨーロッパ総局長の書いたテロの話。シャルリ・エブドの生存者の本は、今の日本人に読んでもらいたいと思っている。12年前、成毛眞が絶賛した『コンテナ物語』は大きく加筆されて現状を紹介。これもまた面白い。

おまけに何冊かご紹介。

科学オタがマイナスイオンの部署に異動しました (文春文庫)

作者:朱野 帰子
出版社:文藝春秋
発売日:2019-11-07
  • Amazon
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

 『賢者の石、買います』を文庫化で改題。塩田春香の文庫解説デビューです。

この顔と生きるということ

作者:岩井建樹
出版社:朝日新聞出版
発売日:2019-07-19
  • Amazon
  • Amazon Kindle
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

介護のうしろから「がん」が来た!

作者:篠田 節子
出版社:集英社
発売日:2019-10-04
  • Amazon
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

トラジャ JR「革マル」30年の呪縛、労組の終焉

作者:西岡 研介
出版社:東洋経済新報社
発売日:2019-09-20
  • Amazon
  • Amazon Kindle
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

 古幡瑞穂がいち早く紹介。併せて読まれたこの一冊 「トラジャとは何か」は出口先生が解説してくださいました。

メンバー全員が集まることは、ほぼ不可能になってしまいましたが、HONZはまだまだ続きます。秋の夜長に読む本の参考にしてもらえたら嬉しいです。

 

決定版-HONZが選んだノンフィクション (単行本)
作者:成毛 眞
出版社:中央公論新社
発売日:2021-07-07
  • Amazon
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

『決定版-HONZが選んだノンフィクション』発売されました!