今月、私は、女性の魅力と恐さを感じ取る本との出会いが多く、自分を受け入れるためのコツであったり、女の人の目線で書かれたエッセイであったり、恋愛についての極意や綺麗になるためのポイント、仕事など、読むと興味を持ちます。その中で、鳥肌が立った本たちをご紹介していきたいと思います。
この作品には、女性が自分の中に持っていて、なるべく見ないようにしている面が目白押しなのです。嫉妬や妬み恨みが、巧みに盛り込まれ、どこかで「自分のことを言われているのではないか」と思わされずにはいられません。男性目線で見ると、「これは女性にしか書けないものだ」とぞっとするそうです。人の奥底に眠る感情を揺り動かし、明るみに出し、攻め抜いてくるのです。純愛に含まれる罠。抜け出せなくなったときに女友だちは怖いのだと再認識したのです。執着心が生む深い闇に勇気のある方は、ぜひ飛び込んでみてください。きっと叫びだし目と耳を塞ぐでしょう。
来月末頃に発売予定の本です。おサルさんのような顔立ちの女性ことサダが農家に嫁ぎ頭の良さを生かして必死に生きるために働くのですが、個性ある女性のため周りとの不一致が日常茶飯事。しかし、彼女は「自分の頭で考え、悔いのない生き方をしよう」と心に決めます。真っ直ぐに生きる事が困難な現代で、人の目を気にせずに突き進むことが出来るなら凄いことだと思いました。女性は仕事を条件は揃っていても家庭の事情等で諦めなくてはならない時があると思います。サダは死ぬまで生き方を変えない。自分の生きざまを自分で肯定出来る筋の通った女性。人間としてのあるべき姿を見せつけられ、とにかく自分を誤魔化すのをやめようと思いました。
「今、自分の周りに恋愛に発展するわけではないけれど、いつも自分を守ってくれる男ともだちは何人いますか?」
仕事も恋愛も女性は一生懸命が良いと思います。私自身、恋愛に関して傷付き飽きれる程泣き、成長してきたと思います。泣いた数だけ目が肥え感覚が研ぎ澄まされて、どの男性が自分に合うのかを吟味する時間が増えていくのです。私が高校生の時、どんなときにも駆けつけてくれるスーパーマンのような男ともだちがいました。しかし、登場人物の一人、ハセオの女ともだちへの情とまではいかず、疎遠になってしまいました。人間として揺れながらも女としての自信を持って信念を曲げずに突き進む主人公カンナの姿に胸を打たれました。ハセオがいたら、自分はどう感じるのだろうと思いました。甘えてしまいそうですね。
仕事について先に触れましたが、どんな状態でも復帰できる場所があり、笑顔で自分をプロデュース出来るなら、幸せだなと思うのです。
自分の「salary」を36人の方に語ってもらいながら見つけていく本です。この本は、男性も女性も笑顔というところに強く惹きつけられます。そして自分と同じ年代の女性が、目的や意識を持って働いているのだと感じ取れたことに感銘を受けました。先の不安に捕らわれず、今を大事にしている彼女たちの考え方が勇気になりました。私のサラリーは、本を通じてお客様と繋がれること、なのだと思います。書店人としてのサラリー、女性としてのサラリーを見つけていきたいと思います。
1982年、AB型。埼玉県にて育つ。大手書店、街の書店を経て、現書店で働く。4月から児童書担当に。その他、地図ガイドと文庫のお手伝いをしているアルバイト。今年の決意は自分を保つ、熱意を形にする、文章能力をあげる。本と同じくらい愛しているのは吐息が出るほどの美味しい日本酒。
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