いま話題のスーパー高校生Tehu君をご存じでしょうか?
現在、灘校に通う高校2年生。3歳の時からコンピュータに触れ始め、中学生の時に作ったiOSアプリ「健康計算機」ダウンロード数が無料アプリで世界第3位となり話題に。またアップルのカンファレンスが行われるたびに、その英語の内容を日本語に同時通訳しながら解説するUstreamの番組を続けており深夜に20万人を動員するなど、いまIT界を湧かせている怪物なのです。
最近では「よるべん」「ソモサン・セッパ」といったテレビ番組にも出演し、即興でアプリを作るなど超人ぶりを披露していましたので、ご覧になったことがあるという方も多いのではないでしょうか。
そのTehu君が満を持して放つ初の書籍が、グーグルの元名誉会長でいらっしゃる村上憲郎氏との白熱対談を収録した本書です。
65歳と17歳、実におじいちゃんと孫ほど年齢の離れた二人ですが、村上さんが現代のIT企業群がアメリカの軍事産業にルーツがあることを話せばTehu君はITと日本の文化の親和性について疑問を投げかけ、村上さんが日本のエリート教育の遅れを指摘すれば、Tehu君は教育改革のアイデアをポンポンと出すという風に、そのエキサイティングな掛け合いは半世紀ほどの年の隔たりをまるで感じさせることがありませんでした。
まさに現代のIT業界の動向を学びながら、これからの世代はどう学び、何を吸収していくべきかが見える一冊です。
Tehu君は最近ではデジタル・クリエイターとしてだけではなく、講演のモデレーター(youtubeにアップされた彼の講演風景は圧巻です!)やアイドルのプロデュースまで手がけており、枠にとらわれることなく成長を続けている真っ最中。高校卒業後にはさらに世界規模で活躍を続けていくことでしょう。
ジャンルにとらわれることなくフルパワーでモノを生み出している彼の創造力の一端を、本書でのぞいてみてはいかがでしょうか。
角川書店 原孝寿
*「編集者の自腹ワンコイン広告」は各版元の編集者が自腹で500円を払って、自分が担当した本を紹介する「広告」コーナーです。