「またポチってしまった」「積読本がどんどん増える」「おかげで飲みに行けない」等々、いろいろ御小言を頂戴している成毛さんの『面白い本』ですが、本書は読んで面白いだけでなく、作るのも面白い本でした。
本書は成毛さんをはじめ5人の共同作業で作られた本です。連絡や意見交換、原稿やゲラの受け渡しはすべてFacebookとDropboxで行いました。岩波書店の本作りというとふつう、著者と編集者はたがいに角突き合わせ、ことによると数年がかり、首っ引きで取り組んだりします。そんな仕事の仕方に慣れ親しんできた私にとって、SNSを利用した本書の編集作業はとても楽しく新鮮なものでした。
軽快さ、風通しの良さ。そういうSNSならではものが、この本独自のリズムを生み出しています。『面白い本』は、成毛さんだからこそ作れた本だと思います。遅ればせながら、「こういう本作りも面白いなあ」と教えられた次第です。…ということで、『面白い本2』、ただいま企画立案中です。「また出費が増えるじゃないか。こっちの財布のことも考えてくれ!」と叱られそうですが、乞うご期待?です。
岩波新書編集部 永沼浩一
*「編集者の自腹ワンコイン広告」は各版元の編集者が自腹で500円を払って、自分が担当した本を紹介する「広告」コーナーです。