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誰だって、気になるではないか。そもそもエロ自販機は誰が設置し、どのように本を仕入れ、誰が買うのか。気にはなるが、くだらなすぎて誰もが調べなかったことを明らかにしている。中でも本書が圧巻なのは著者が、全国を歩き撮り続けたエロ自販機の写真だ。 more
栗下 直也 |
本書は19世紀末から20世紀初頭にかけての5人の科学者を中心に語られている写真文化論だ。 タイトルでもある「科学者の網膜」とは、19世紀後半頃に写真に対して呼び称されたもので、それは科学的な観察手段として人間の認知以上に正確に事象を捉える… more
小松 聰子 |
狩りの素人が山に入っても、獲物の存在になかなか気づかないそうだ。その一方で、猟師は山を見ただけで獲物がどこにいるかわかるという。私は小学校の頃から競馬をみてきたが、JRAにお金を預けっぱなしである。しかし、出馬表を見ただけで獲物がわかる予想… more
吉村 博光 |
仕事や日常生活の中で私たちは常に何らかの決定を迫られて日々生きている。そして、意思決定の際に理性と感情のせめぎ合いを経験し、感情を排して合理的に決断できない自分に少なからず自責の念を感じているのではないだろうか。しかし、本書の著者エヤル・ヴ… more
鰐部 祥平 |
本書で取り上げられる中川政七商店は、工芸分野における星野リゾートとも呼ぶべきユニークな会社である。工芸業界で初めて商品開発・製造・流通・小売までを全て自社で運営する製造小売モデルを構築し、「遊 中川」「中川政七商店」「日本市」「粋更kisa… more
堀内 勉 |
本書はコーネル大学の人気教授で、ニューヨーク・タイムズの人気コラムニストでもあるフランク教授の著書ということで、よくありがちなアメリカ的な成功指南書なのかと思って読み始めた。特に、邦題が『成功する人は偶然を味方にする』となっているので、偶然… more
堀内 勉 |
前著『巨大ウイルスと第4のドメイン』などで魅力的なウイルス論、入門を書いてきた著者による最新作『生物はウイルスが進化させた』は、「生物」に対する見方を根底から覆す、最新のウイルス研究についての一冊だ。多くの野心的な仮説と、それは確かにそうか… more
冬木 糸一 |
ゲーム理論の専門家で大阪大学准教授の安田洋祐氏がナビゲーターを務めるNHKドキュメンタリー『欲望の資本主義〜ルールが変わる時〜』の内容をまとめた本書は、およそ経済活動に関わる全てのビジネスマンにとってmust readの一冊である。最後の「… more
堀内 勉 |
研究者は、自分の研究対象を愛している者が多い。それが、動物であろうと、植物であろうと、無機物であろうとも。本書を読めば、クマムシ博士こと堀川大樹博士がクマムシを愛しているのがしみじみとわかり、溺愛っぷりを随所に見ることができる。ある意味、こ… more
前野 ウルド 浩太郎 |
本書は物語論(ナラトロジー)と呼ばれる研究分野の視点から、人はいかに物語によって世界を理解しようとしているのかを説く一冊だ。旧約聖書から桃太郎に至るまで、古今東西の様々な物語とその分析が引用されるだけでなく、時には認知心理学や神経科学などの… more
峰尾 健一 |
1962年10月16日、ソ連が密かに核ミサイルをキューバに設置していることを発見したアメリカ大統領ケネディは、ソ連首相フルシチョフにミサイルの撤去を迫り、拒否された。この日からフルシチョフがミサイル撤去の決断を下すまでの13日間ほどに、人類… more
村上 浩 |
今、出版業界はものすごい人工知能ブーム。人工知能分析本はもとより、あの「ロビ」を分冊百科で作ってしまったり、AIを使った小説を作ろうという企画があったり… このブームをさらに盛り上げつつあるのがこの春のロボット戦争。講談社から『週刊鉄腕アト… more
古幡 瑞穂 |
著者の墓参りは、観光ついでにちょっと立ち寄るなんて生易しいものではない。それはまず入念な下調べからスタートする。というのも、ヨーロッパの墓地はとてつもなく広いからだ。特にドイツは森の中に墓地があることが多く、墓参りはすなわち森林散策となる。… more
首藤 淳哉 |
親鸞には法然や日蓮と違い、宗派の開祖としての自伝的な書物は少ない。また90歳にも及ぶ長き生涯において、足跡に不明瞭なことも多々ある。それゆえに今日でも文人や知識者たちの研究の対象になっている。謎が多いのだ。そのことを改めて解きほごそうとした… more
新潮文庫 |
本書は、「Diet Myth」(ダイエットの神話)という原題が示すとおり、そうした「ダイエット(そして栄養全般)の神話」を明らかにしていこうという本だ。ダイエットをはじめとする、栄養と健康の話で多いのは、この栄養素は体に良い、この化学成分は… more
白揚社 |
19世紀パリの専門家にして稀代の古書コレクターである鹿島茂は、30年ほど前のことマルシアルという銅版画家が『いにしえのパリ』という画集を出版していたことを知る。惜しくも第三者によってこの稀覯本が落札された時の価格は85万円だったという。やが… more
成毛 眞 |
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