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HONZの「今週はこれを読め!」

こんにちは。栗下直也です。

最近、「コロナ鬱」というワードがインターネット上などで散見されますが、日頃から自宅籠城派の私としては「自宅にちょっといるだけで鬱ってwww」と若干冷ややかに見ていたのですが、ごめんなさい。もしかしたら、私もコロナ鬱かもしれません。

このメルマガはいわずもがな新刊ノンフィクションのインターネットサイトのメルマガですが、
最近、私、ひたすら芥川龍之介とジャン=ジャック・ルソーの著作ばかりを読んでいます。なんでかといわれてもよくわかりません。我ながら、ぶっちゃけ気持ち悪いです。

Kindleで毎月買う雑誌も「実話ナックルズ」でなく「文藝春秋」になってしまい、毎日のように朝っぱらから見ていたネットフリックスがNHK-BSのワールドニュースに置き換わっています。「朝六時からテレビ見るとか老人かよ」って自分に突っ込む気力もおきません。もはや病院に搬送されるレベルに疲弊しているのかもしれません。

そして、恐ろしいことに酒を飲むと頭痛がします。
もちろん、鯨飲すると翌日頭が痛くなるのは誰もが経験があると思いますが、コップ半分でしんどいので、キウイジュースをがぶ飲みしています。どうするんだ、俺。「飲めない栗下」は、「飛べない豚」どころの騒ぎではありません。飛べなくてもただの豚ですが、飲めなければただの栗下でもなくなってしまいます。もはや生きている意味すら問われそうです。

「そんなこと書いている時点でコロナ鬱っぽい。マジやばい」と思われる方もいるかもしれませんが、よくよく考えると、この一ヶ月半ほど自粛モードに加え、私の場合、東京を離れて京都の家に子供といて生活スタイルが激変したからかもしれません。宿題を子供にやらせるのに苦戦したり、寝起きにいきなりドロップキックをくらったり、根っからのインドア派なのに鴨川に毎日のように連行されたり、娘にピアノを教えさせられたり、「もう、貰えるらしい10万円を払うから誰かやってくれ」といいたくなる苦行のストレスが原因で、「コロナ関係ないじゃん」と思うも、当たり前ですが、こうした状況はコロナがもたらしたものであり、やっぱりコロナ鬱なのかと考えが一周して着地するわけです。とはいえ、こうした経験はもはや死ぬまでないのかと思うと意外に微笑ましく思っている自分もいるものの、悲しいかな、体は正直で、これまた、なぜか、頭皮の脱毛が止まりません。正直、アフターコロナの世界の行方より自分の生え際の一ヶ月後が心配です。

今週もメルマガスタートです。

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