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HONZの「今週はこれを読め!」

こんにちは。栗下直也です。将来の夢は古本屋です。

ネタがないのかメディアはいまだに相撲の暴行事件で賑わっています。暇なんでしょうか。とはいえ、酒場で何で相手を殴ったから、モンゴル力士間の星の貸し借りに焦点が移りつつあり、ネット界隈では「白鵬、許さん」ということになっておりまして、大声では言えませんが、正直、驚いております。

かつて、『八百長』という元鳴戸親方(元関脇高鉄山)の本を読んで、失望するどころか力士たちの生態に興味を持ってしまい、八百長も含めて相撲だと思っていた私としては今回の騒動にそれこそカラオケのリモコンで殴られたくらいの衝撃を覚えております。

この本は現在、相撲中継の軽妙な解説でおなじみの元横綱・北の富士の振る舞いを中心に相撲界の内実を暴露しています。残念ながら今、話題の二文字「品格」とは無縁の世界です。

私怨もからんだ暴露本なので、割り引いて読む必要はあるのですが、全てが創作とは考えづらく、欲望まみれる世界の一端がのぞけて面白いです。

稽古の話など一切出てきません。主戦場は土俵でなくベッドです。いかに力士が女性が好きか。そしてカネにせこいか。規格外なのは体格だけではないのです。

エイズ騒動で揺れてた頃にも、国内外で女性と無防備にエイズも恐れずにお楽しみな北の富士さんには、憎悪がつのりまくりの著者も「北の富士はそういうところだけは豪傑だった」と舌を巻きます。褒めているのか貶しているのかわかりませんが。

もちろん、タイトルの八百長の記載も多いですが、「ガチンコが強くなかったら星は買えない」というのはもっともでしょう。是非、興味ある方は読んでみてください!とこの前文を書くのにアマゾンを覗いたら中古本が5000円を超えていました。すみません。

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